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デジタル転職Q&A

2026.10.21

SIerのPLとして業務システム開発を4年。最近よく聞く「FDE」に興味がありますが、受託開発の経験は通用するでしょうか?

30歳、独立系SIerで業務システム開発のプロジェクトリーダーを4年務めています。
生成AIの案件に関わりたいと考えるようになり、転職サイトで「FDE(フォワード・デプロイド・エンジニア)」という職種をよく目にするようになりました。
ただ、AI開発の実務経験はなく、FDEには技術とビジネスの両方が求められると聞きます。要件が決まってから開発に入る仕事が中心だった自分でも、目指せる職種なのか知りたいです。

ご相談いただきありがとうございます。
結論から申し上げますと、SIerでプロジェクトリーダーを務めてきたご経験は、FDEを目指すうえで十分な土台になります。
FDEは、顧客の現場に入り込み、業務の課題を見極めたうえでAIを実装し、実際に使われる状態まで定着させる職種です。AIのモデルを作ること自体より、顧客と向き合いながらプロジェクトを前に進める力が問われる場面が多く、ここはPLとして積んできた経験がそのまま活きる部分です。
FDEという職種の全体像や、企業が求める人材のタイプについては、こちらのコラムで詳しく解説しています。
・FDEとは何か──コンサル・SIer・マーケ人材が「AIを実装する側」に回るためのキャリア地図

SIerのPL経験がFDEで活きる理由
FDEの仕事の多くは、コードを書く時間以外で占められています。顧客の業務を理解する、関係者の合意をとる、社内のデータやシステムとつなぐ、導入後に使われ方を見て直す。いずれもSIerのPLが日常的に担ってきた仕事です。
特に、既存の業務システムやデータ基盤の知識は大きな武器になります。企業でAIの活用が止まってしまう理由として多いのは、AIが社内のデータやシステムとつながっていないことです。業務システムの構造や、他システムとの連携の勘所を知っている人は、AIを本番の業務に組み込む場面で重宝されます。

不足しがちな経験と、その埋め方
一方で、SIerでは不足しがちな経験も2つあります。
1つ目は、「何を作るべきか」から考えた経験です。受託開発では要件が決まってから関わることが多く、課題の設定そのものに踏み込む機会は限られます。現職の案件でも、要件定義の場で業務の背景や目的を深く聞き、代替案を提案するところまで踏み込んでみてください。その経験が、面接で語れる材料になります。
2つ目は、生成AIを使用した手触り感のあるプロダクト作りの経験です。本格的な機械学習の経験までは求められないケースが多い一方、AIツールを自分で触ってきたかどうかは必ず見られます。現職の定型業務を自動化する小さな仕組みでも構いませんので、自分で作り、どこで詰まってどう解決したかを語れるようにしておきましょう。

入口の選び方
FDEへの入口は、大きく2つに分かれます。
1つは、AIによる業務変革の構想から実装までを担うコンサルタント寄りの入口です。顧客の事業部門から課題を聞き、変革のテーマを提案し、PoCの設計から効果の測定までを推進します。チームをまとめてプロジェクトを進めてきた経験が求められるため、PLとしてのご経験を最も活かしやすい入口です。
・【テクノロジー】生成AI×AI-BPRコンサルタント/FDE(AIエージェントによる業務変革の構想策定から実装・成果創出まで)

もう1つは、自ら手を動かしてAIツールやシステムを短期間で作り、現場での定着まで伴走するビルダー寄りの入口です。SIerでのシステムエンジニアリング経験を応募条件に含めている求人もあり、指示どおりに実装する立場から抜け出し、上流まで一貫して関わりたい方に向いています。
・AI×事業開発・業務変革コンサルティング(FDEビルダー)

どちらが合うかは、推進とマネジメントに強みを置きたいのか、実装の手触りを大事にしたいのかで変わります。同じFDEという名前でも、会社によって役割の比重は大きく異なるため、求人票の業務内容まで読み込んで選ぶことが大切です。


■ウィンスリーにご相談ください
受託開発の経験を活かしながら、生成AIで顧客の業務を変える仕事に挑戦したいとお考えの方にとって、FDEは有力な選択肢の1つです。
ウィンスリーでは、コンサルティングファームやAI関連企業の採用担当者と日々情報交換を続けており、FDEやAIコンサルタントのポジションごとに求められる経験や選考のポイントを把握しています。あなたのご経験を最大限に活かせるポジションのご提案から、選考対策、年収交渉まで、一貫してサポートさせていただきます。
ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

※ご紹介している求人は2026年9月時点の募集求人です。時間経過と共にクローズになってしまうこともございますので、ご了承ください。最新情報につきましてはお問合せください。

回答者
針谷将幸(キャリアコンサルタント(国家資格))