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デジタル転職Q&A

2023.05.17

新卒にて大手自動車メーカーに入社し、社内DXチームに2年前に異動。開発経験のない文系PMの仕事でこのまま経験値が高まらないのではと不安です。

新卒にて大手自動車メーカーに入社し、マーケチームを経て、2年前に社内DXチームに異動となりました。

常駐しているコンサルやエンジニアを束ねる役割なのですが、自身が開発経験もなく単なるまとめ役の仕事であり、強い経験値が積めないのではと不安です。
日本の自動車産業も先行き不透明ですし…

まだ入社6年目ですので転職などを考えるのは早いのでしょうか?
とはいえ、来年には30歳になるので転職をするのであれば、早めがいいのかなとも思います。アドバイスいただけると大変嬉しいです。

まずそもそも、現在の会社を選んだ意図はどの様なものだったのでしょうか?
その会社で何をして何を得てどう成って行こうと思ったのでしょうか?

そして、その会社で6年目を迎えた今感じていらっしゃる事については分かりましたが、これからの未来に向けてどう成って行きたいと思っているのでしょうか?

一般論的に日本人は、自己理解を深めながらキャリアについてシッカリと探究する機会に巡り合うことなく就職活動に突入するケースがほとんどです。

そのため「大きい会社」「有名な会社」「安定感のある会社」などという終身雇用が大前提となっていた大昔から脈々と培われてきている理論的ではない幻想やパラダイムに囚われた判断基準をベースに新卒入社する会社を選択した結果、自分の中にあるバリューを感じている価値観と実態の間に実は大きなギャップが発生していて、それが原因で年々モヤモヤが強く大きくなってきてしまっている方々も実は多いです。

この様に、ロジカルさの無い固定概念に則って新卒入社をした方にとって、最初のキャリア検討は人生で初めて自分自身で行う「キャリア(=人生)についてのディシジョン」とも言えます。

真のキャリア検討は「自己理解を深める旅路」です。
自己理解を深めながら、成りたい自分に成るために現時点との差分を限られた生涯時間の中でどの様に埋めてキャリアを歩んでいくべきなのかをプラン化していくことがキャリア戦略ですが、言ってみれば未来のキャリアのアドバンテージを確保していく道筋を具体化していくということであり、現職の中でそれを形にできることもありえるでしょうし副業を通じて行えることもありますので、その方法論としては転職だけに限った話ではないです。

また、日本人は年齢という数字にこだわる人種ですので「30」という年齢数字を無意識に意識してしまうというのも理解はできますが、これもやはり理論的ではないです。

年齢が高くなるにつれて求人数が減ってくるという大局での相関はありますのでそのことは念頭に置いておく必要はありますが、単に理屈なく焦るのではなく、それよりも今後も含めて年齢に応じた市場性の高い経験・スキルをいかに自分に積み上げていくかという軸で未来に向けたキャリアプランニングをして行くことが重要かと思います。

よく「○○歳転職限界説」的なフレーズを耳にします。
昔から実しやかに言い継がれてきているのだと思いますが、それを言葉にしている方々もその理由をロジカルに説明できないはずです。
そんな無いものにむやみに囚われて無意味に焦ってもしょうがないので、地に足をつけて自分自身にシッカリと向き合って自己理解を深めながらキャリア検討をしていけば良いのだと捉えています。

そして変化する状況やニーズを掴んで自身の価値観とも照らし合わせながらキャリアについては常に考え続けていく必要があると思っています。

未来の姿を実現するために足りない経験・スキルを現職の中で培っていくという方法論もありえますので、転職だけだと思い込まずに幅広いオプションの中で未来の自分に最適な選択肢を選んでいけば良いんだという様な会話を候補者の方々とよくさせていただいていますが、自己理解を深めながらキャリアについて検討すること自体は、まずは早々に取り組み始めるべきだと強く感じます。

そして継続的にそのセンスを持ち続けて、状況や価値観の変容などに合わせて適宜見直しやチューニングをしていけば良いと思っていますがいかがでしょうか。

ウィンスリーは単なる人材紹介会社ではなく、自分自身に向き合いながら自己理解を深めて未来のキャリアのアドバンテージを確保していくための方法論や可能性について幅広く会話やディスカッションをさせていただいていますので、そのセンスでキャリアの検討に真剣に取り組みたいという意図のある方は、いつでも遠慮なくお声がけください。

回答者
瀧島一郎(キャリアコンサルタント(国家資格))