サイト全体を検索

  • TOP
  • デジタル転職Q&A
  • 事業会社でマーケティングを担当していますが、社内リソースの制約で施策が限られています。もっと多様なマーケティング手法を学び、キャリアの幅を広げたいのですが可能でしょうか?

デジタル転職Q&A

2025.11.07

事業会社でマーケティングを担当していますが、社内リソースの制約で施策が限られています。もっと多様なマーケティング手法を学び、キャリアの幅を広げたいのですが可能でしょうか?

現在、メーカーのマーケティング部門で働いています。SNS運用や広告配信などを担当していますが、社内にデジタル領域の専門家が少なく、代理店に丸投げするか、自分で手探りで進めるしかない状況です。

 

もっと体系的にデジタルマーケティングを学び、SNSデータ分析やクリエイティブ戦略、インフルエンサーマーケティングなど、幅広いスキルを身につけたいと考えています。
しかし、事業会社にいる限り、担当ブランドの施策しか経験できず、多様な業界やクライアントと関わる機会がありません。

 

広告代理店への転職も考えていますが、事業会社出身者が広告業界で通用するのか不安です。
デジタル・SNS領域でキャリアを築きたいという想いはあるのですが、どのような選択肢があるのでしょうか?

ご相談いただきありがとうございます。
事業会社のマーケター経験は広告業界でも高く評価されており、特にデジタル・SNS領域に特化した企業では積極的に採用しています。

ご質問者様のような「クライアント側の視点」を持つ人材は、むしろ貴重な存在として歓迎される傾向にあります。

事業会社でマーケティングを担当してきた方は、予算の制約、社内調整の難しさ、ROIへのプレッシャーなど、クライアントが直面する現実を肌で知っています。
この「クライアント目線」は、代理店側が机上の空論ではない、実効性のある提案をする上で非常に重要な素養となります。

また、デジタル施策の実務経験があり、SNS運用や広告配信を実際に手を動かして経験してきた方は、施策の実現可能性や効果測定の重要性を理解しています。
特に近年はクライアント企業のデジタルリテラシーが高まっており、実務経験に基づいた深い議論ができる担当者が求められています。

ただし、どの広告代理店でも事業会社出身者が活躍できるわけではありません。
重要なのは「戦略から実行まで一貫して担当できる環境」を選ぶことです。

大手総合広告代理店の中には、依然として縦割り組織が残っており、営業は営業、制作は制作と役割が分断されているケースがあります。
このような環境では、せっかく事業会社で培った統合的な視点を活かしきれない可能性があります。

一方で、デジタル・SNS領域に特化した企業の中には、戦略立案からクリエイティブ制作、メディア配信、効果測定までを一気通貫で担当する体制を取っている企業があります。
こうした企業であれば、事業会社で培った実務経験を活かしながら、さらに専門性を高めていくことができます。

具体的な事例として、博報堂グループの株式会社スパイスボックスをご紹介します。
同社は2003年設立、日本初のデジタルエージェンシーとして注目を集め、現在は「SNSを活かすNo.1コミュニケーションカンパニー」を目指す企業です。

スパイスボックスの最大の特徴は「エンゲージメントコミュニケーション」という独自の考え方にあります。
これは、X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどのSNSデータを徹底的に分析し、生活者の本音を捉えた上で、ブランドと生活者の「共感」を生み出すコミュニケーションを設計する手法です。

同社では、SNSリサーチから戦略立案、クリエイティブ制作、インフルエンサーキャスティング、メディア配信、効果測定まで、すべてを一気通貫で手掛ける体制を構築しています。
ご質問者様が「手探りでやっていた」SNS運用や広告配信を、データに基づいた再現性のある手法として体系的に学ぶことができる環境です。
ビジネスプロデューサー
デジタル広告運用コンサルタント/プランナー

ご質問者様のような事業会社のマーケター経験は、決して「狭い」キャリアではありません。
むしろ、クライアント視点とデジタル実務経験を併せ持つ貴重な人材として、市場価値は非常に高いと言えます。

重要なのは、その経験を次のキャリアでどう活かすか、どのような環境を選ぶかです。
戦略から実行まで一貫して担当できる環境、多様な業界・ブランドと関わりながら専門性を高められる環境、そして自律的に働きながら成長できる環境を選ぶことで、ご希望されている「多様なマーケティング手法を学び、キャリアの幅を広げる」という目標は十分に実現可能です。

ウィンスリーでは、スパイスボックスをはじめとするデジタルマーケティング領域の企業との豊富な取引実績があります。
事業会社出身者が広告業界でどのように活躍できるのか、どのような企業が最適なのか、また選考でどのようなポイントをアピールすべきかなど、個別の状況に応じたきめ細かいアドバイスもさせていただきます。
ぜひお気軽にご相談ください。

※ご紹介している求人は2025年11月時点の募集求人です。時間経過と共にクローズになってしまうこともございますのでご了承ください。
最新情報につきましてはお問合せください。

回答者
瀧島一郎(キャリアコンサルタント(国家資格))