デジタルマーケ会社で広告運用などを担当。未経験ですがWebサイト改善やUI/UXまわりに興味があり、転職を考えているのですが可能でしょうか？

ご相談ありがとうございます。
現在、顧客対応しつつデジタル広告の運用をされているのですね。そこでパフォーマンスが発揮できていないと感じておられるのですね。

確かに広告運用のお仕事は常に管理画面を睨みつつ細かい調整をしていくような細かさが求められますよね。これは適性があれば、楽しいですが、適性がここにない場合は苦痛だと思います。３年間務められたということはそれなりに適応されてきたのだと思います。一度ここは冷静に見つめてみた方が良いと思います。今までのお仕事の棚卸しをしてみることがおすすめです。直近のプロジェクトの印象に引っ張られて、向いていないと感じていたけれど、他のプロジェクトの時はとても充実していたな、、という話の場合もあります。

もし、同じ作業をしていて人より時間がかかる、やっていて楽しさを感じない、作業のように感じてしまうなどが恒常的にあれば、おそらく異なる適性をお持ちなのだと思います。まず、適性がない場合は、頑張ってもエネルギー消耗が激しい割に、パフォーマンスが上がらないので、早めに専門をずらした方が良いと思います。その観点から、Webサイト改善やUI/UX、SEOのコンテンツ改善への専門性移行は得策だと思います。広告運用からは専門性をずらしやすい距離にあるため、現実的だと思います。

ただ、ここでも冷静にみていただきたいのは、いきなり転職に飛びつくのではなく、現職にこれらの専門性が磨ける部署は無いでしょうか？　まず鉄則は「近いところから」です。現職で異動ができれば第一選択になると思います。理由は大きく5つあります。

①履歴書上リスクを最小限にして試せる　（ここも違うとなる場合も想定しておく）
②未経験の場合、通常ポテンシャル採用となり、給与が下がるのが一般的だが、それをスライドできる可能性が高い
③転職はエネルギーがいるのですが、社内異動であれば比較的小さなエネルギー投入で済む
④今まで築いてきた社内の関係を利用できる
⑤場合によっては顧客もそのまま担当できる

候補者の方とお話ししていて頻繁に聞くのが異動するなら転職した方が楽という話です。
確かにそういった状況の会社もあると思います。ただ、せっかく育ててきた社員が外に出るインセンティブを設けるメリットは特に会社側にはありません。少なくとも相談してくれた方が会社側としても嬉しいはずです。迷惑かけるから、と心配されている方も多いですが、いきなり辞めますよりも、事前に相談してくれた方が会社も嬉しいことは間違いありません。
その上で、社内の可能性がない場合には、ぜひご相談いただければと思います。

今回お伝えしたかったのは、転職を検討し始めておられる方の多くは、視野狭窄になっている可能性が高いため、いつもなら近いところから検討するのに、大砲のような飛び道具が使いたくなる傾向があるということです。