2020.05.29
スタートアップ企業への転職で気を付けるポイントは?
現在、アプリ開発&ネット専業広告代理店で大手マッチング系アプリサービスの大口顧客の広告業務を営業から運用実務までメインで担当しています。
社内の複数の大口クライアント業務を担当することでアプリマーケを中心に多くの経験を得ることができたのですが、クライアントの業務への関わりが深くなるほどに代理店での立ち位置を超えた、もっと裁量をもった形でビジネスに関わりたいという思いが強くなってきました。
そして最近、仕事で関わりのできた経営者より新規事業の責任者としてのオファーをいただいたことが大きなきっかけとなり、転職を決意しました。
そのオファー内容は、アプリ事業を行っている企業の新規事業責任者。
裁量権もありマネジメントポジションで年収もかなり上がる内容で魅力的な一方、今回の転職では大手企業などで自分の経験やスキルを高めたい思いもあり、正直迷っています。
スタートアップ企業などへの転職で気をつけることはありますか?
どちらかが良いというような結論的なことは申し上げにくいですが、
今回の場合、いくつかポイントがあります。
今回すでにオファーをもらっている状況ということなので、転職しやすい・しにくい、というようなことではなく、実際に転職されて活躍されるイメージでのお話をさせていただきます。
これは言うまでもないのですが、大手に限らず企業においてそのポジションで必要とされるパフォーマンスやそのミッションについては、細分化され事前に規定されていることがほとんどです。
業務遂行もチームで行い、成果も共有しつつ、それぞれ評価されることになります。
これはスタートアップでもありかたは基本的に同じなのですが、今回のように入社にあたってビジネスオーナーであり組織のトップである社長さんから「ぜひ君に任せたい」という経緯でマネジメントとしてジョインされる場合、とくにその業務遂行にあたっての裁量権も大きく、とても大きな存在感をもってスタートできる環境は大きなメリットであり、その事業拡大に伴ってさらなるポジションへと進展できるチャンスもあるでしょう。
しかしながら、同時にいくつか事前に考えておくこと(リスク)がございます。
① 自らに期待され要求されている内容や成果を出すために必要な人的・予算的リソースが自分以外にどれくらいあるのかが事前に確認できないリスク
② 事業のあり方や期間そしてゴール設定の共有が曖昧になるリスク(これは評価のあり方ともリンクします)
③ 自らのミッションに加えてチームメンバーの育成にかける業務の割合が思ったより大きくなる場合があること
④ 人事(評価や職階)・給与制度などが未整備である場合が多く、年収の増減の幅が大きい場合に、自身の計画が建てにくいリスク
⑤ 経営者からの情報が多いため、実際の社風などがつかみづらいこと
⑥ 住宅ローンなどの大きな借り入れがしづらくなる場合があること
などご存知の内容も多いはずです。
やはり採用プロセスからすでに一本釣り状態、いわば会社組織からの採用オファーというよりビジネスオーナーからの採用オファーですので、その裁量は勝ち取ったというより採用にあたって与えられたものです。
当然その人物との関係性が、その会社人生での大きなウェイトを占めます。
関係性が悪くなると途端に居場所がなくなるといった感覚になることもあり得ます。
これまでしっかりと正しいご努力を積まれたからこそ、今回のご活躍やお力が注目されてのお話になったことは間違いないことだと思います。それは素晴らしいことです。
ぜひこの局面はどの方向へも納得と覚悟をもって進んでいただくために、併せていくつかのタイプの企業とポジションも見てみるとよいでしょう。
オファーを目の前にしている状況に水を差すようで恐縮なのですが、他社状況も比較検討し、キャリアの可能性をしっかり確認してから結論を出すことをおすすめします。
その際にわたしにできる転職サポートはしっかりとさせていただきます。
生き生きとした次の自分のためにも、そしてご家族のためにもさまざまな角度でお考えいただければ幸いです。