2025.04.22
高年収の外資系企業か、やりがいのあるベンチャー幹部ポジションか、どちらを選ぶべきか迷っています。
都市銀行で経営企画を担当している30代半ばです。
現職では組織が大きく、動きづらさを感じており、より挑戦できる環境を求めて転職活動を開始しました。
結果、大手ベンチャーから幹部ポジションのオファー(年収1300万円)をいただきましたが、同時に外資系大手企業(GoogleやAmazon、Metaなど)から高額オファー(年収1800万円)も提示されています。
年収差が大きく、将来を考えるほど悩んでいます。どのように考えるべきでしょうか?
この度はご相談いただき誠にありがとうございます。
非常に魅力的なオファーを抱えておられるとのこと、承知いたしました。
非常に悩ましい二択ですが、まず大前提としてお伝えしたいのは、「どちらが正解か」は存在しないということです。
その上で、意思決定を支えるいくつかの視点をご紹介します。
■ 外資系の高年収オファーについて
GAFAMなどの外資系企業からの高額オファーは、短期的には非常に魅力的です。報酬水準の高さに加えて、グローバルな視点や洗練された仕組みの中での経験は、職務経歴上の“ブランド”としても価値があります。
ただし、留意すべきは外資系の評価軸の厳しさや、組織変更・方針転換のスピード感。社長交代や方針の変更で突然風向きが変わることもありますし、成果に対してシビアな評価文化があります。
自分自身がその環境で 「どこまで長くやっていけそうか」はよく考える必要があります。
実際、入社前に聞いていた状況から大きく変わり数ヶ月で転職を余儀なくされるケースの相談は良くあるケースだったりします。
自身のコントロールできない想定外のことが起こりうるリスクは事前に想定された上でのご判断が良さそうです。
■ ベンチャー幹部ポジションについて
一方で、大手ベンチャー企業での幹部ポジションは、裁量の大きさ・意思決定スピード・組織づくりに関与できる醍醐味があります。
ご相談者様のように「現職での成長停滞」に課題を感じている方にとっては、抜本的なキャリア転換の機会にもなり得ます。
ただし、ベンチャーはやはり不確実性も伴いますし、体制が整っていない分、実働が多く、地味な業務も含めて向き合う覚悟が必要です。
■ 最終判断のための視点
・3年後/5年後にどちらの経験が自分の“キャリアの武器”になっているか?
・自身が心の底から幸せを感じるのはどちらか?
・一緒に働きたい人はどちらに多いか?
このあたりを自問してみてください。
また、転職エージェントの中には、高年収案件の方が報酬が高くなるため、無意識にそちらを推してくるケースもあります。
あくまで最終決定はご自身で行うことが大切です。
ちなみに、キャリアチェンジをするタイミングも人それぞれです。
ビジネスに没頭したい、成長のためにアクセル全開の時期もあれば、家庭を持ちある程度ワークライフバランスも大事にしたい時期、など
自身の中長期的なキャリアを考えた上で今後数年どんなライフイベントが控えていて、どんな働き方をしていたいかもあると良いかもしれませんね。
いずれにせよこれが正解、と言い切れるものではありませんが、後々振り返った時に正解だったと思える道を選べるといいですね!