サイト全体を検索

  • TOP
  • デジタル転職Q&A
  • 新卒で働き始めて11年ですが、初めての転職活動です。面接対策について教えてください。

デジタル転職Q&A

2025.06.13

新卒で働き始めて11年ですが、初めての転職活動です。面接対策について教えてください。

新卒で働き始めて11年ですが、今回初めての転職活動になります。
どのような点を意識して面接対策を行えば良いか分からず不安です。たくさん情報が溢れていて、何を信じて進めれば良いかも分かりにくく困っています。

限られた時間で効果的に準備したいと思っております。初歩的な質問で恐縮ですが、アドバイスいただけると幸いです。

ご相談ありがとうございます。
確かに夢中に働いてきて、いざ転職活動となった際に、新卒時代から触れてこなかった面接に少なからず不安を感じるというのは理解できます。また同様のお話しをお伺いすることも多いです。

正解がない中で、できるだけ本質的な準備をしたいというお気持ちも共感できます。
日頃私が候補者の方々と進めている面接準備に関してお伝えしたいと思います。

まず、面接対策シートに取り組んでいただきます。
一般的な質問事項が並んでいて、それぞれにご自身で返答を記入いただく形です。
送っていただいて、私の方で確認してお戻しするというやりとりを1〜2回行います。

①幹がしっかり見えるか?
最初は個別の返答を見ていくというよりは、全体として(木の)幹がしっかりしているか?を見ます。
面接に通る人は幹がすっとクリアに見えます。

今の自分はこういう経験・スキルがあって、将来像としてこういう姿を目指しています。
そこに向けてこういった経験を積んでいきたいと思っていて、御社のこのポジションが最適だと考えています ということがクリアに見えて、それぞれに説得力を持たせるための具体例が引き出しに整理して用意されている状況が理想です。
具体例の引き出しからいつでも引き出して使えるイメージですね。

まず、この「幹」づくりのために、対話を行います。
スッと通る幹をご自身で感じられるとエネルギーがまっすぐ向う感じが得られ、ご自身の体の感覚にも変化があります。

②「納得感」がすべての基盤
本人が「自分のストーリーに腹落ちしているか」は丁寧に確認するようにしています。
まずこの「自分としての納得感」がなければ、説得力に欠けてしまいます。逆に、ここがしっかりしていると、言葉も温度や重さを持つようになります。
その言葉を発する時のその方の在り方が変わってくるので、伝わり方が当然のように変わってきます。

①と②で納得感がある「幹」が出せたら、後は実際にやってみましょう。
我々のようなコンサルタントが面接官になって実際に答えてみることをおすすめします。

③模擬面接の録画をお勧めします
文章として整った内容も、実際に話してみると「伝わりにくい」「冗長」「構造が弱い」といったズレが出てくるもの。
よって、録画しながらの模擬面接を推奨しています。私が模擬面接する際も必ず録画して、後でご自身で見てもらうようにしています。

話してみて初めて見える課題を自覚し、フィードバックを受け、再構成していくことが、伝える力を高める近道になります。話し方の癖が見えることも多いです。

具体的には考えている時に目線が一定の方向を向くことや、不自然な笑いが入ったり、頻度高く、特定の言葉が入ってきて聞き取りにくさにつながっているなどです。
これは実際にzoom等の録画で確認いただくことでわかりやすく出ます。

どういう印象を受けるか?も含めて客観的にみて検討されると良いと思います。
違和感があるかどうか?という目線で自分以外の方にもチェックしてもらうと良いでしょう。

④質問の意図が明確ではない場合は確認してから答える
不思議なのですが、聞かれているポイントを一発で明確に理解しなくてはいけない、聞き返してはいけない という思い込みを持っている人が多いと感じます。
その結果、質問の意図(相手が何を聞いているのか? 何を知りたいのか?)がわからないままに、とりあえず近そうなことを答えてしまうケースが多いです。

普通は、わからなければ確認しますよね? それが面接ではなぜかできなくなる。
面接でも最初にこういう意味ですか? と確認してから答えていけば良いです。実際面接官がわかりにくい言葉選びをした結果、何を聞かれているのか、誰が聞いてもわかりにくいケースもあります。
しっかり確認するプロセスはマイナスにはなりませんし、ビジネスマンとして必要なスタンスですよね。

⑤結論から語る
何度も言われて知っているよ!と言いたくなる方も多いと思いますが、面接対策しているとこれができていない人が本当に多いと感じます。
お勧めは「一言でお答えすると〜」 「結論から言うと〜」 という言葉を話し始めに意識して使うと 答えやすくなると思います。 自分にもスイッチが入るイメージですね。

受け取り手のイメージをしていただくとその重要性が分かりやすいです。
聞き手は、何が語られるかわからないと、「しんどい」んですよね。
ずっと相手が何を言わんとしているのか注意して聞き続けないといけないから。

だから、これからこういうことを話しますね、と最初に伝えてあげると受け取りやすくなるんです。安心して聞けますよね。
一度それぞれのパターンで録画して見てみるとよくわかると思います。
箱単位で説明して中身を具体的に追加していくイメージでお話しいただくと良いと思います。

ただ注意してもらいたいのは、スキルだけに偏ってほしくないなと思っていて、相手が受け取りやすい形ってどういう形なのか、という意図が重要だと思います。

イメージとしては、私、この箱とこの箱の話しますねとか、一言で言うとこれです。
っていう感じで、まずタイトルを渡しますねっていう感じで相手に差し出すような感じで、これは相手がわかりやすいように、まずここの箱にこういうタイトルをつけています。

そして、この箱の中身のことを今から話しますね。という形で渡してあげることが大事です。
要はできる限り相手がわかりやすいように伝えるっていうスタンスさえ忘れなければ、自然とそういう形の伝え方になります。

⑥自信がない時こそ、短く!を意識する
上記の⑤にも近い話になりますが、自信がないと冗長になりがちです。
不安だから、付け足したくなるんです。身に覚えがある方も多いのではないでしょうか?

自信がない時こそ、言い切ることを重視されるといいと思います。
少し良い事例が思い浮かびませんが・・・と話し始めてスパッと終わる、そして追加が必要になったら、追加したいのですが、いいですか? と伝えて追加すれば良いと思います。

冗長になると、内容がたとえ良かったとしても相手に入っていきません。
結局、質問にまっすぐ答えてもらえなかったと判断されてしまいます。

一度頻繁にアドバイスする内容を書き出してみました。
ぜひ面接対策も我々コンサルタントを頼っていただければと思います。
ご相談お待ちしております。

回答者
宮崎洋(キャリアコンサルタント(国家資格))