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デジタル転職Q&A

2024.07.23

コンサルティング会社への転職を検討中。現在のコンサルティング業界の採用状況はどのような状況でしょうか。また、どのような会社があるのでしょうか?(3回目/全3回)

現在大手SIerにてITエンジニアとして勤めています。

今後のキャリアを見据えて、コンサルティング会社への転職を考えています。

 

現在のコンサルティング業界の採用状況はどのような状況でしょうか。

また、コンサルティング会社はどのような会社があるのでしょうか。私のようなSIerからもコンサルティング会社への転職は可能なものでしょうか。

ここ数年、コンサルティング業界の採用市場は、活況を呈しています。
ある調査によると、コンサルティング業界の求人増加率は、前年比20.6%と高い伸びを示しています。

特に、デジタル人材、コンサルティング経験者の需要が高まっています。SIerのITエンジニアにも大きなチャンスがあります。それではどのようなコンサルティング会社があるのでしょうか。

前回は、ビジョン・コンサルティング、Dirbato、ノースサンド、アクティヴァーチ・コンサルティングの4社をご紹介いたしました。
今回は、NTTデータ、野村総合研究所(NRI)、電通デジタル、Avanadeの4社についてご紹介します。

NTTデータ
株式会社NTTデータグループは東京都江東区を本拠地とするシステムインテグレーターで、日本最大のITサービス企業。グループ全体で19万人の従業員を擁し、世界50ヵ国以上でITサービスを提供している。
コンサルティング機能は複数の子会社が担っており、株式会社NTTデータ、株式会社NTTデータ研究所、QUNIE、NTTデータ数理システムでグループ全体としては2,400名のコンサルタントを擁する。

企業理念の「情報技術で、新しい「しくみ」や「価値」を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する」にある通り情報技術をコアコンピテンシーとするが、「Foresightコンサルティング」と呼ばれる上流の構想策定から、「伴走型コンサルティング」と呼ばれる下流の実装・効果創出までを広くカバーしている。
グループ全体の強みとしては、その知名度・信頼度を活かした官公庁などの大型案件による安定基盤を有する点や、NTTグループからの発注も多く営業にかける工数を削減してコンサルティングに集中できる環境等が挙げられる。

野村総合研究所(NRI)
株式会社野村総合研究所(NRI)は東京都千代田区に本社を置く、コンサル事業、および、ITソリューション事業を軸とする国内大手の情報サービス企業。
1965年に創業し、現在では東証のプライム市場に上場しており、従業員数は2023年3月時点で6,782人を誇る。

サービスラインとしては、コンサルティング(戦略策定・業務改革・組織改革等のマネジメントコンサルティング、DXやIT導入支援のシステムコンサルティング)、金融ITソリューション(金融機関、証券会社等の金融業界向けのITソリューション)、産業ITソリューション(金融業界以外の業界向けのITソリューション)、IT基盤サービス(企業向けプラットフォーム、システム等の開発)の4つを展開している。
また、国内事業だけでなく、アジア(中国、インド、インドネシア、韓国、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ)、大洋州(オーストラリア、ニュージーランド)、欧州(デンマーク、アイルランド、ルクセンブルグ、イギリス)、北米(アメリカ)といった海外事業も積極的に進めている。

ファームとしての強みは大規模なDX・ITプロジェクト実績、金融業界に対するマーケットシェアの高さが挙げられ、後者に関してはグループ内企業に野村證券を有するなど創業当初から金融業界のクライアントに対するノウハウが蓄積されている点、金融業界出身者が多く在籍している点が挙げられる。

電通デジタル
電通デジタルは東京都港区に本拠地を置き、電通グループにおいてデジタルマーケティング領域のコンサルティング、開発・実装、運用・実行を担う専門会社。
2016年に電通内事業部とデジタル関連の複数の子会社を統合する形で設立。

パーパスに「人の心を動かし、勝ちを創造し、世界の在り方を変える」を掲げ、デジタル創造的に活用してクライアントの事業成長パートナーとなることを目指している。
サービスラインとしてはTransformation(企業の既存事業深化と新規事業創造に向け事業変革を支援)、Technology(プラットフォームの構想策定・導入・定着化を支援)、Creative(各種サービスにクリエイティビティを掛け合わせ、人の心を動かす新たな価値を創造)、Communication(広告/プラットフォームを駆使し、マーケティングコミュニケーションの統合を推進)の4つを展開している。

電通デジタルの強みは、第一にグループ会社との連携力。電通グループ内の他企業とのシナジーを活かし、広告代理店やメディアとしての強みを活かしたデジタルマーケティングを提供している。
第二には膨大なデータ保有が挙げられる。顧客の消費行動、インターネット上のデジタルトレンド、ソーシャルメディアの情報に変換可能な基礎データを大量に保有しており、データドリブンなマーケティング戦略の立案が可能となっている。

Avanade
Avanadeは米国シアトルに本社を置くITコンサルティング企業。
世界で約71万人を誇る世界最大のコンサルティングファームアクセンチュアの戦略的グループ企業として位置づけられており、アクセンチュアとマイクロソフトとの戦略的合弁会社として2000年に設立された。
世界26か国、82拠点で62,000人以上の社員を持ち、マイクロソフト社のプラットフォームにおけるITコンサルティングおよび専門サービスの提供をグローバルに展開している。

立ち位置としてはアクセンチュアにおけるマイクロソフト製品を活用したソリューション部隊が分社化している、というイメージだ。
マイクロソフトの技術に特化し、様々な業界(銀行、消費財、エネルギー/公益事業、ヘルスケア、保険、製造業、リテール/小売)に対し、様々なサービス(データ&AI、ビジネスアプリケーション、アドバイザリー、クラウド、CX、マネージドサービス、ワークプレース、セキュリティ)を提供している。

Avanadeの強みとしては、上流のアドバイザリーを担うメンバーが現場の本質的な課題を特定し、価値のあるシステム設計につなげられる点が挙げられ、それを支えているのは全社員がテクノロジーに精通している土壌である。
自社で人材を育てる「アカデミープログラム」を整備し、マイクロソフト系ではない技術者、テクノロジー未経験者をもDX推進人材に育て上げている。

いかがでしたでしょうか。
このようにコンサルティング業界の採用市場は活況を呈しており、SIerのITエンジニアにも大きなチャンスがあります。

コンサルティング業界へのご転職をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
それぞれの方々の状況をしっかりとお聞きし、親身になってキャリアの形成をご支援させて頂きます。

回答者
沼崎弘(シニアコンサルタント)