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デジタル転職Q&A

2024.07.22

大手広告代理店の営業を5年経験後、上場前ベンチャーに幹部候補として転職。しかし、業績悪化で退職が相次いでおり転職を後悔しています…

新卒で国内最大手の広告代理店に入社。

営業職として頑張ってきましたが、今後の広告代理店ビジネスに疑問を感じ、エージェントを通じて上場前ベンチャー企業に幹部候補として転職しました。

 

しかし業績が悪化し社内雰囲気も悪くなり、メンバーの離職が相次いでいる状態です。

年収を200万円ほど下げて入社したのにもかかわらず、いまは後悔しています。

選択が間違っていたのでしょうか…

ベンチャーやスタートアップ企業は、大手ではなかなか得ることができない経験やスキルを積み上げられる環境と言えます。

ベンチャーやスタートアップと言っても様々な企業がありますので一概には言えませんが、幹部候補として入社されたとのことですので、市場でのポジショニング、サービスやプロダクトの開発やブラシュアップ、広告・宣伝、顧客開拓・営業などの事業グロースや、組織運営のフローやルール決め、経営の部分などなど、経営から事業の領域で上流から下流まで幅広く関与されてきたのではないかと思われますが、その様な体験ができることはとても魅力的だと思います。

その上、声を上げれば色々なことにチャレンジさせてもらえるでしょうし、裁量をもってアクションすることもできますので、キャリアの選択としては良いと捉えています。

しかしながらベンチャーやスタートアップ企業では、組織としての歴史の浅さや規模感から幅広いノウハウが蓄積されていない(ノウハウが偏っている)という実態があったりすることもあります。

勢いに乗って伸びている時は良いのですが、企業にとっての逆風に巻き込まれてしまった。ビジネス的な踊り場を迎えてしまった。
などなど、望ましくない状況に陥ってしまった際に、それらを解決できるノウハウを持ち合わせていないためにその状況から抜け出せずにいる企業もそれなりにあったりします。

上記は一つの例ではありますが、ベンチャーやスタートアップ企業を選ぶ際には、決して雰囲気やムードだけではなく、市場やニーズの中での有望性や企業としてのフェーズやステータスおよび実情などをよく確認した上で判断することが重要となります。

また、キャリア戦略の観点からマーケティングや事業・経営などの領域で市場性の高い経験・スキルを積み上げ、どの様な状況下でも解決に向けた様々な打ち手を繰り出せる自分を創り上げてからベンチャーやスタートアップにステップする(場合によっては自分で会社を立ち上げる)という考え方もあると思います。

相談者さんの場合、広告領域で活躍されていたとのことですので、その経験やスキルを起点として規模感のある企業にあらためてステップし、そこで意図的かつ戦略的に経験・スキルをさらに積み上げてアドバンテージを確保した上で、将来的にベンチャーやスタートアップにトライする様な戦略も考えられると思いますが、いかがでしょうか。

どの様なキャリア選択をするかは個々の価値観次第ではありますし、キャリア発展のためのオプションは無限にあるという、そんな大前提に沿って相談者さんにマッチしたキャリア展開の可能性について会話やディスカッションをさせていただいておりますので、詳細についてはいつでも遠慮なくお声がけください。

回答者
瀧島一郎(キャリアコンサルタント(国家資格))