2024.01.23
PRコンサルティング会社にて5年目。事業会社のPR・広報へ移りたいのですが、どのような経験が評価されるのでしょうか?
PR会社にて、大手クライアントの支援をしています。
私の同僚もそうですが、将来的には事業会社側に移りたいと思っています。
PR会社やクライアントに違いはあれど、やることは非常に似ており、どのような経験が事業会社側で評価されるのでしょうか?
日ごろPR会社の方々と面談をさせていただくケースがそれなりにございますが、ご経験やスキルについて確認させていただいている中で、「戦略からやってます」「上流からプランニングしてます」と、マーケティングの上流工程に携わってきたという表現をする方が多い印象です。
日常的に社内などでもそういった言葉が飛び交っており、その言葉を解釈せずに素直に受け止めて思い込んでしまっているからかもしれないと勝手な想像をしておりますが、さらに詳しくお話を伺うと、実際に行っていたのは単に「露出」というプロモーションの一端を担っているだけだったという事もそれなりに多い現象です。
※とくに経験年数が浅い方に多い傾向の様に感じていますが、「上流」「戦略」とはどんなことを指しているのでしょうかという質問をさせていただくと明確に回答できない方も実は多くいらっしゃいます。
事業会社の広報・PRは事業戦略やマーケティング戦略などにのっとって行われます。
中の人としてそういった上位の概念を咀嚼・解釈してユーザーファースト・マーケットファーストのスタンスでプランニングしつつ、上層部や他部署やパートナー企業を含む社内外のステークホルダーに理解いただきながら形にしていくプロセスを踏み、コストパフォーマンスを最大限に意識しながら実施していく事になりますので、PR領域のプロモーション戦略・戦術だけではなく事業や市場やマーケティングという上位のものを咀嚼できて、広報・PRとして形にできる分析力・企画力・ネゴシエーション力が求められることになります。
※広報・PRを通じて得られたものをサービスやプロダクトにフィードバックしていくためにその前提でのプランニングも求められるケースもあります。
前述は分かり易い様に極端に表現している部分もございますのでその前提で捉えていただければと思いますが、PR会社としての広報・PRと事業会社としての広報・PRの違いについてはザックリとこの様な感じですので、現職のPR会社としてのドメインや立ち位置に閉じずに、事業戦略やマーケティング戦略など上位領域のナレッジ・スキル・実績も積極的にキャッチアップできる様にしていただくと良いのではないかと思います。
また業界によって特色や取り巻く課題などはまったく異なりますので、将来的に中の人としてPRに携わる際にどの業界を狙っていくかを早めに見定められれば、その業界で活かせる経験・スキル・実績を現職で意図的に積んで未来のアドバンテージを取って行く様なキャリア戦略もありえると思います。
昨今PR会社もビジネス領域を拡張しようといろいろとトライされている様ですが、一部を除いては薄利な労働集約型産業と言えるのでなかなか新分野を立ち上げてグロースできる余裕がないという側面もあろうかと思うものの、未来のイメージを現実化するために必要な経験・スキルについては積極的にキャッチアップしておいた方が良いですので新規事業の立ち上げやグロースに携わって行ってスキルを拡張しておくという作戦もあるかもしれません。
まず一旦はこの様な感じですがいかがでしょうか。
固定概念に囚われる事なく未来のキャリアのアドバンテージを確保していくための会話やディスカッションをさせていただいておりますので、詳しくはご相談ください。