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デジタル転職Q&A

2024.07.11

バックとフロント両方理解できる経験を積んできたが、今後の方向性が見えない。

システム開発会社のSEとしてキャリアをスタートしました。
その後、転職して、今はUX領域でクライアントに向き合っています。反応が早く、ダイレクトに見られる環境が楽しいと感じています。
また、バックエンドも理解して、フロントに立つことのメリットも感じています。

 

ただ、現職で5年経って、同じことを繰り返していることに気づきました。
このまま更に同じことをやっていくことになりそうだと不安を感じています。
実際今はあまり成長できていない実感があり焦りを感じ始めました。

 

ただ、どのようにキャリアを構築していけば良いのか?まだ方向性も明確に見えていない状態です。アドバイスをいただけると幸いです。

ご相談ありがとうございます。
エンジニアからキャリアをスタートされて、フロント領域にも知見を深めてきておられるのですね。
そして、ここからの成長に不安を感じられているのですね。今後の広がりが楽しみなキャリアだと感じました。

市場で求められる役割を考慮すると、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの3つの領域(BTC)をまたいで活躍できる人材が一つの目指す領域になると思います。

その観点から、相談者さまは、テクノロジー領域とクリエイティブ領域(デザイン思考領域)を深めてこられているので、ビジネス領域すなわち、戦略立案領域の強化は開発領域として魅力的になると思います。

詳細は具体的にお話を聴いてみないと何とも言えませんが、以下二つを検討してみることをお勧めします。

1.現職での異動によるビジネス領域の強化
現在のUXデザイナーとしての経験に加えて、ビジネスの視点を強化することで、あなたの市場価値をさらに高めることができると思います。
ビジネスアナリティクス、プロジェクトマネジメント、マーケティング戦略などの分野で知識を深めることをお勧めします。その上でUXデザイナーとして事業を複合的に捉えられるようになると強いと思います。異動先としてどこがあり得るか一度全体を見渡してみることをお勧めいたします。
また、異動の実現確率を上げるため、オンラインコースやMBAプログラムを通じて、ビジネスに関する基礎知識や最新のトレンドを学ぶことに加えて、それを周囲にアピールすることも効果的だと思います。

2.コンサルティング領域への転身
コンサルティングファームへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。
コンサルティング業界では、昨今のDX案件の増加を受けて、戦略立案フェーズ〜実装を一気通貫で実現できるケイパビリティが求められるようになっています。
戦略系コンサルでも、デジタルを活用した実装まで支援できる組織を抱えるようになっています。上流から実装領域までカバーできる人材が求められています。
そこではあなたのバックエンドとフロントエンドの理解、UXデザインのスキルが非常に重宝されるでしょう。特に上流の戦略、マーケティング領域の知見を学ぶ機会となると思いますし、それらを実装に繋いでいく役割も、場合によっては手を動かせるということで、非常に強いキャリアになると思います。

今後、領域の境目が不明確になっていく傾向が強まっていくと思います。越境型の人材が重宝されることになると思います。

一人一人が役割分担をしているのでは見つけることができないことを、一人の人で領域横断で完結するからこそ見える、そんな強みが大きくなってくると思います。

回答者
宮崎洋(キャリアコンサルタント(国家資格))