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デジタル転職Q&A

2025.03.26

2025年に入り、電通デジタルや広告代理店から多くのスカウトの声がかかっています。どうしても行きたい会社であるため、面接でより重視される内容を教えて下さい。

現在、中規模のデジタル広告代理店で運用業務を担当しています。

キャリアの次のステップとして、電通デジタルへの転職を視野に入れています。

 

実際、私の周囲でも電通デジタルへの転職を決めた方がいますが、採用の判断基準は単純なスキルや経験だけではないようです。

書類選考は通過しましたが、面接での評価ポイントについてアドバイスをいただけますでしょうか。

電通デジタルさまの面接対策ですね。
現在「デジタル広告代理店で運用業務」をされていらっしゃるようですので、電通デジタルの通称MC領域のPM部門(=マーケティングコミュニケーション領域 パフォーマンスマネジメント部門)の運用コンサルポジションを前提にしたかたちで考えてまいることにしますね。

私から見ていると、現在の電通デジタルの面接では、少し面白い変化が起きているように感じます。
以前はやはりこれまでの実務的な「デジタルマーケティングの経験値」にかなり重きを置いた選考という要素が強かったのですが、最近はもっと本質的な部分、つまり「その人がこれからどう成長できるか」という可能性を重視する(見極める)方向に変わってきていると感じています。

実際、今年に入ってからの採用を見ていると、証券会社や流通業界など、必ずしもデジタル広告の経験がない方でも、内定に至るケースが出てきています。
これは電通デジタルが実務的な「経験値」という既存の<ものさし>から一歩踏み出した採用を始めていることを示していると考えます。

では、面接の場では何を見ているのでしょうか?
私の見立てでは、最も重要なことのひとつとして「論理的に考え、それを分かりやすく伝えられる力」がとても大切であると考えています。
面接の場で、自分の考えや経験を筋道立てて矛盾なく説明できること、また面接官の意図を正確に理解して適切に応答できること。
これは当たり前のようで、実はとても大切なポイントです。

特に印象的なのは、デジタル領域の高い専門性を有している彼らが、意外なほど柔軟な見方をしているところです。
基本的に「2年前の経験は、今ではもう古いかもしれない」という認識があり、むしろ業務を通じて新しいことを正しく学び続ける姿勢や、変化に対する適応力を重視しているんですね。

加えてPMのアカウントプランナー(営業職)に関して言えば、さらに興味深い特徴があります。
電通デジタルの案件の約7割は、単体電通が持つ大手ナショナルクライアントとの取引に関連している大型案件ばかりです。
そのため案件を担当し、それをこなしてゆくといった単純な営業力ではなく、クライアントやアカウントチームの優秀なメンバーのなかにあって建設的な議論に参加してその一翼を担うことのできる力、いってみれば「複雑な環境で役割を果たせる力」を重視しているのではないかと考えるのです。

ここで私からのアドバイスを申せば、面接ではあまり萎縮せずに、ご自身の考えや意欲を具体的に示していただくことです。
「デジタルの経験が足りない」と自己制限してしまうのではなく、むしろこれまでの経験がどう活かせると考えているのか、どのように成長していきたいのかを、筋道立てて説明できることのほうが重要だと思います。

実際、私の周りでも、必ずしもデジタルマーケティングのバリバリの実務経験を豊富に有する方でなくても、このような姿勢で面接に臨み、結果自身のお力を理解いただきその伸びしろに期待されるかたちで内定に至った方が何人もいらっしゃいます。
今の電通デジタルは、まさにそういう「伸びしろ」のある人材を積極的に探している時期が来ているのかもしれません。

ただし、面接にあたっての準備は相当程度しっかりと行っていただくことは必須です。
およそ8年で300人クラスから2550人(2025年現在)を超える組織となっている電通デジタルですので、年度によっては年間400名を超える採用をしてきた経緯もあって面接官のスキルも高く、事前に書類を読み込んだうえで候補者のスキルやその可能性のあり方に対しての一定の想定や仮設そして確認したい要素もかなり明確なかたちで面接に臨んでくるとお考え下さい。

業界の専門家になる必要はありませんが、これからの自分が活躍する場としてしっかりと考え抜いておくことが大切です。
電通デジタルHPの各種紹介コンテンツ等をしっかりとご覧いただき、単体電通との連携による大型案件への取り組みの中で、ご自身なりに認識されているこれまでの自らの取り組みとその強みをどのように電通デジタルで活かしてゆこうとお考えか等、面接字にロジカルなやりとりが実現できるように自分なりの言語化をしておくと良いでしょう。

・今回ご転職活動をされ電通デジタルへ応募された理由(経緯)
・デジタルを中心とした広告コミュニケーションの領域においてご自身のできること(再現性)
・電通デジタルで実現したいと考えていること(目標や方向性)

など整理いただけると良いでしょう。

大事なテストの前に分厚い新しい参考書を買ったりすることの無いように、すでに提出されたご自身の書類に向き合っていただくことを優先に考えたほうがはるかに有効な準備となるものです。
「今回なぜ自分の提出書類をみて面接が設定されるに至ったのか」といった逆引きで想定して考え抜いておくのも一つの手法です。

実際の面接はとても短時間であっという間に終了してしまうものです。
目の前の方が自分の何を話題にしてきているのか、何を確認したいのかなど正しくロジカルに会話が成立するためにもしっかりとした事前準備が必要となります。

こういったことはなかなかお一人では進めづらいものです。ご自身だけではなかなか気づかない要素もあるかもしれません。
そういった一つ一つのその方のご事情に合ったかたちでお役に立てることも、わたくしどもの大切な役割と考えています。

日頃より強い関係性や情報力そして幅広いネットワークにて皆様をご支援させていただいております、私どもウィンスリーへぜひお気軽にご相談ください。

■電通デジタルの解説動画はこちら
電通デジタルの解説②:採用基準と働き方

回答者
T.K(シニアコンサルタント)