博報堂DYグループのデジタルマーケティング中核会社「Hakuhodo DY ONE」への転職を検討しているあなたへ。
デジタルマーケティング領域でキャリアアップを目指すなら、企業選びの判断材料として正確な情報が必要です。ウィンスリーは、マーケティング・AI人材に特化した転職支援で約10,000件の求人情報を扱い、Hakuhodo DY ONEを含む、大手企業への転職サポートも行っています。
このガイドでは公開情報とウィンスリーが保有している情報をもとに、実績を背景とした弊社独自の視点を交えながら、Hakuhodo DY ONEの事業内容と強み、グループ内での役割を整理しました。
2024年4月の設立から2年が経過し、AI事業の拡大や経営体制の刷新など、同社はすでに次のフェーズに入っています。転職判断に必要な論点を最新の動向を踏まえて結論から簡潔にお伝えします。
目次
要点
- Hakuhodo DY ONEは2024年4月にDACとアイレップを統合して誕生した博報堂DYグループのデジタルコアである
- 従業員3,290名(2026年4月1日時点) 、本社は東京都港区赤坂で、デジタルマーケティングの統合支援を事業の柱とする
- 2025年8月にAIエージェントサービス「ONE-AIGENT」、同10月にAI検索最適化組織「ONE-AIO Lab」を始動し、AI領域での事業展開を加速している
- 2026年4月1日付で北爪宏彰氏が新社長に就任し、経営体制も次世代へと移行している
- 転職検討時は、統合期を経て新体制に入った現在の組織文化やキャリアパス、AI関連事業と自身の専門性との適合を確認することが重要である
Hakuhodo DY ONEとはどのような企業か
Hakuhodo DY ONEは、2024年4月1日に設立された博報堂DYグループのデジタルマーケティング統括会社です。
旧デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)と旧アイレップの機能を統合し、グループのデジタル戦略を担う「デジタルコア」として位置づけられています。
設立から2年が経過した現在、組織統合のフェーズはひと段落し、AIエージェントサービスの展開や経営体制の刷新など、成長・拡大のフェーズに移っています。
本社は東京都港区赤坂の赤坂Bizタワーに置かれ、従業員数は3,290名(2026年4月1日時点)です。
関西支社、中部支社、九州支社、東京オフィス、高知オフィス、新潟オフィス、さいたまオペレーションセンターなど、全国に拠点を展開しています。
設立の背景と経緯
博報堂DYグループの2024年度中期経営計画の一環として、グループ内に分散していたデジタルマーケティング機能を集約する目的で設立されました。DACは1996年設立のインターネット広告のパイオニア、アイレップは1997年設立のSEM(検索エンジンマーケティング)の先駆者です。
両社は2016年に共同持株会社D.A.コンソーシアムホールディングスを設立し、2018年に博報堂DYホールディングスの完全子会社となりました。その後、2025年4月にDACとアイレップを吸収合併し、現在の体制が完成しています。
Hakuhodo DY ONEの事業内容
Hakuhodo DY ONEは「データ・テクノロジー」「マーケティング・コミュニケーション」「トランスフォーメーション」の3つのサービスカテゴリを軸に、企業の事業成長を支援しています。デジタルマーケティングの基礎である「ロジカルなアプローチ」と、人の心や行動を動かす「クリエイティビティ」を掛け合わせた統合的なサービスが特徴です。
データ・テクノロジー領域:AIエージェント事業が本格稼働
国内最大級のデータ基盤と最先端のAIテクノロジーを融合させ、企業のデータ活用を推進する領域です。2025年に入り、この領域での取り組みが具体的なサービスとして次々と形になっています。
2025年8月には、独自のAIエージェントサービス「ONE-AIGENT(ワン・エージェント)」の提供を開始しました。
市場分析からクリエイティブ制作、広告運用、効果測定まで、専門特化した複数のAIエージェントが連携してマーケティングプロセス全体を支援するサービスです。企業の保有データを外部に開示せず、AIエージェントを介して必要な情報のみを連携させる独自技術「Zero Data Sharing」も提唱しており、特許出願も進めています。
続く同年10月には、AI検索におけるブランド情報の最適化(AIO:AI Optimization)を専門とする研究開発組織「ONE-AIO Lab」を設立しました。
AIO専門企業のAI Hackと連携し、AI検索アルゴリズムの研究やブランド情報の可視化、情報発信戦略の策定を推進しています。2026年2月には、生成AI上での購買体験を最適化する「ONE-AIO Lab for ECommerce」の提供も始まり、AI検索・AIエージェント時代を見据えた事業展開が着実に広がっています。
これらの取り組みは、博報堂DYグループ横断のAI推進プロジェクト「HCAI Initiative」や、2025年11月に発足した専門家組織「HCAI Professionals」とも連動しており、Hakuhodo DY ONEはグループのAI活用を実行面で牽引する役割を担いつつあります。
マーケティング・コミュニケーション領域
認知から購入後のリピート・ファン化まで、フルファネルでマーケティングDXを支援します。生活者発想に基づいた深い洞察力と、デジタルマーケティングの全方位支援が可能な幅広いアセットを活用し、ビジネス成果の最大化に貢献します。
インターネット広告黎明期から業界をリードしてきた経験により、高度な広告運用のナレッジと媒体社・プラットフォーマーとの強固な関係性を持っています。
トランスフォーメーション領域
マーケティングアセットを駆使し、事業と組織の変化を加速させる領域です。事業の進化と、それを支える組織・人材の成長を両輪として、持続可能な成長を支援します。
マーケティング戦略立案、テクノロジー開発、クリエイティブ戦略・制作、DXコンサルティングなど、マーケティング領域を超えた包括的な支援体制を構築しています。
Hakuhodo DY ONEの強みと競争優位性
Hakuhodo DY ONEの競争優位性を理解することは、転職先としての適性を判断する上で重要です。同社には、他社が模倣困難な強みがいくつか存在します。
博報堂DYグループの「生活者発想」
博報堂DYグループが創業以来大切にしてきた「生活者発想」は、消費者を単なる購買者としてではなく、生活を営む一人の人間として理解するアプローチです。この哲学をデジタル領域で具現化できることが、Hakuhodo DY ONEの最大の強みとなっています。
デジタルマーケティングでは、クリック率やコンバージョン率といった数値の最適化に偏りがちです。
Hakuhodo DY ONEは、グループが保有する膨大な生活者データと、デジタル上の行動データを組み合わせることで、「なぜその人がその行動をとるのか」というインサイトの深層に迫ります。ONE-AIGENTやONE-AIO Labといった新サービスも、この生活者発想をAI時代に拡張する取り組みと位置づけられています。
総合広告代理店グループとしての統合力
デジタル専業の広告会社はデジタル領域に特化した専門性を持ちますが、Hakuhodo DY ONEは博報堂DYグループの一員として、テレビCMや新聞広告などのマス広告との連携が可能です。オンラインとオフラインを横断した統合マーケティングを提案できます。
この統合力は、デジタル専業では真似できない強みです。クライアント企業にとっては、複数のパートナーを調整する負担が軽減され、一貫性のあるマーケティング施策を実行できます。
約3,000名の専門家集団
DACとアイレップの統合により、戦略立案、広告運用、クリエイティブ制作、データ分析など、多様な専門性を持つ人材が一つの組織に集結しました。
設立から2年が経過し、両社が長年培ってきたノウハウや暗黙知の融合は着実に進み、AIエージェントやAI検索最適化といった新領域のサービス開発という具体的な成果にもつながっています。
博報堂DYグループ内での役割と位置づけ
Hakuhodo DY ONEは、博報堂DYグループの「デジタルコア」として明確な役割を担っています。グループ全体のデジタルマーケティング機能を集約し、他のグループ会社との連携ハブとして機能します。
グループ戦略における位置づけ
博報堂DYホールディングスの連結子会社として、グループのデジタル戦略の中核を担います。博報堂や博報堂DYメディアパートナーズなど、グループ内事業会社のデジタルマーケティングに関するナレッジやリソースを集約する役割を持ちます。
この位置づけにより、グループ全体のデジタルケイパビリティを高め、統合マーケティングの推進力を強化することが期待されています。
関連グループ会社との連携
Hakuhodo DY ONEは、ロカリオや博報堂アイ・スタジオなどの関連会社と連携しながら、クライアント企業への価値を最大化しています。グループ内の多様なリソースを活用できる点は、独立系デジタル広告会社にはない強みです。
経営体制の刷新と組織の現在地
2026年2月、Hakuhodo DY ONEは同年4月1日付の役員人事を発表しました。専務執行役員であった北爪宏彰氏が代表取締役社長に昇格し、それまで社長を務めていた小坂洋人氏は代表権のない会長に就任、設立以来会長を務めた田中雄三氏は博報堂テクノロジーズの社長に転じています。
北爪氏は2013年からアイレップ(現Hakuhodo DY ONE)に参画し、取締役・常務取締役CROなどを歴任してきた生え抜きの経営人材です。設立から約2年というタイミングでの経営トップの世代交代は、統合作業を終え、AI事業をはじめとする新たな成長ステージに組織が入ったことを示すものと言えます。
転職を検討する際は、こうした経営体制の刷新が現場のマネジメント層や事業方針にどのような変化をもたらしているかを、選考過程で確認しておくとよいでしょう。
ハイクラス人材が転職前に確認すべき論点
Hakuhodo DY ONEへの転職を検討する際、ハイクラス人材として確認しておくべきポイントがあります。ウィンスリーのコンサルタントがサポートする転職相談でも、これらの論点は重要な検討事項となります。
統合期を経た組織文化の現在地
2024年4月の設立から2年が経過し、DACとアイレップという異なる企業文化を持つ組織の融合は一定の段階を終えています。「戦略と実行の一体化」という新たなアイデンティティのもと、AIエージェントサービスの立ち上げなど、統合効果を具体的な事業成果として打ち出す段階に入っています。
一方で、2026年4月の社長交代という新たな変化点も生じています。組織文化がどこまで定着し、自身が活躍できる環境が整っているかは、面接や社員インタビューなどを通じて確認することをお勧めします。
中長期のキャリアパスとAI関連事業への関わり方
博報堂DYグループの一員として、グループ内でのキャリア機会が開かれている点は魅力です。加えて、ONE-AIGENTやONE-AIO Labなど、AI領域の新規事業が立ち上がっている今は、AIスキルを持つ人材にとってキャリアを広げやすいタイミングとも言えます。
面接や選考過程で、自身の専門領域における成長機会、マネジメントへの道筋、AI関連新規事業への異動可能性などを具体的に確認することをお勧めします。
専門性の活かし方
Hakuhodo DY ONEは幅広いデジタルマーケティングサービスを展開しているため、自身の専門性がどのような形で活かせるかを事前に確認することが重要です。戦略立案、広告運用、データ分析、クリエイティブに加え、AIエージェント開発やAIO(AI最適化)といった新領域でも、 どのように価値を発揮できるかを明確にしておきましょう。
ウィンスリーでは、デジタル領域で10年以上のマネジメント経験を持つコンサルタントが多数在籍しており、Hakuhodo DY ONEへの転職における専門性の活かし方についても相談できます。
Hakuhodo DY ONEと競合他社の比較視点
転職先の選定にあたり、同業他社との違いを理解しておくことは有益です。デジタルマーケティング業界には複数の有力企業が存在し、それぞれに特徴があります。
アプローチの違いを理解する
Hakuhodo DY ONEは「生活者発想」に基づくインサイト重視のアプローチを特徴としています。数値の最適化だけでなく、生活者の心を動かすコミュニケーション設計に重点を置いている点が特徴です。
ONE-AIGENTのようなAIエージェントサービスにおいても、効率化だけでなくインサイトの深掘りを重視する姿勢が反映されています。
デジタル専業の広告会社は、特定のプラットフォームや手法に強みを持つ傾向があります。総合広告代理店系のデジタル会社は、マス広告との連携や統合マーケティングに強みを持ちます。自身が何を重視するかによって、適した環境は異なります。
組織規模と成長フェーズ
約3,000名規模の組織であり、統合フェーズを終えて、AI事業拡大と経営体制刷新による新たな成長フェーズに入っています。大企業の安定性と、事業拡大期ならではの変化の両方が存在する環境です。
変化の中で新規事業に携わる機会を求める人には、今のタイミングは魅力的に映るでしょう。一方、安定した環境を求める人は、新体制が定着してからの参画を検討する選択肢もあります。
Hakuhodo DY ONEの採用と年収の目安
転職を検討する上で、採用情報や待遇面の情報は重要な判断材料となります。公開されている情報をもとに整理します。
採用傾向について
新卒採用では、年間100名以上の採用実績があります。2025年度は109名、2024年度は124名、2023年度は137名の採用実績が公開されています。中途採用についても、デジタルマーケティング人材に加え、AIエージェント開発やAIO関連の専門人材を積極的に採用している傾向が見られます。
ウィンスリーでは、非公開求人も取り扱っており、公開されていないポジションの紹介が可能な場合があります。ご興味がある方はぜひ一度ご相談ください。
年収水準の目安
非上場企業のため詳細な年収情報は非公開ですが、博報堂DYグループ水準から推定すると、平均年収は700〜900万円程度と見られています。職種や役職、経験年数によって幅があります。
正確な年収水準や条件交渉については、転職エージェントを通じて確認することをお勧めします。ウィンスリーでは条件交渉のサポートも行っています。
転職判断のための情報収集方法
Hakuhodo DY ONEへの転職を本格的に検討する場合、追加の情報収集が有効です。以下の方法で、より深い企業理解を得ることができます。
公式情報の確認
Hakuhodo DY ONEのコーポレートサイトや採用サイトでは、事業内容や企業理念、働き方に関する情報が公開されています。ニュースリリースをチェックすることで、ONE-AIGENTやONE-AIO Labなど最新の事業動向も把握できます。
採用サイトでは、社員インタビューや仕事内容の紹介も掲載されており、実際の働き方をイメージする参考になります。
転職エージェントの活用
デジタルマーケティング領域に特化した転職エージェントを活用することで、公開されていない情報や、実際の選考プロセスについての知見を得ることができます。
ウィンスリーは、マーケティング・AI分野特化の高精度マッチングを強みとしており、Hakuhodo DY ONEのような大手デジタルマーケティング企業への転職支援実績があります。
転職相談やサポートは無料で、非公開求人を含めたキャリアプランの提案をさせていただきます。
Hakuhodo DY ONEの今後の展望
転職先としての将来性を検討する上で、企業の成長見通しを理解しておくことは重要です。公開情報から読み取れる今後の展望を整理します。
AI・データ活用のさらなる深化
2025年8月のONE-AIGENT提供開始、同10月のONE-AIO Lab設立、2026年2月のONE-AIO Lab for ECommerce提供開始と、AI領域での取り組みはすでに具体的な事業として稼働しています。今後は、これらのサービスの提供範囲拡大や、HCAI Professionalsを通じたグループ横断での知見活用が進むと見込まれます。
デジタルマーケティング業界においてAI活用は競争の鍵となっており、先行して事業化を進めてきた実績は、同社の将来性を示す一つの指標と言えます。
グローバル展開
2024年12月にはタイのシステム開発会社Shopstackと東南アジアでのDX導入支援で資本業務提携を結んでいます。海外展開の意図がうかがえ、グローバルなキャリア機会が広がる可能性があります。
転職のご相談はウィンスリーへ
ウィンスリーは、マーケティング・AI領域に特化した転職エージェントとして、Hakuhodo DY ONEを含む大手企業への転職をサポートしています。
約10,000件の求人情報と、デジタル領域で10年以上の経験を持つコンサルタントが、あなたのキャリアプランに最適な提案を行います。転職相談は無料ですのでお気軽にご相談ください。

執筆者

瀧島 一郎(たきしま いちろう)|株式会社ウィンスリー キャリアコンサルタント(国家資格)
法政大学文学部哲学科卒。総合広告代理店で営業・販促企画を経験後、デジタルマーケティング領域へ転身。
大手メディアレップ、Yahoo!、ケンコーコム、NTTドコモグループ他でマネジメント職・事業企画・事業責任者を歴任し、売上拡大や新規事業開発などを推進。
2017年にウィンスリーへ参画し、豊富な業界知見とネットワークを活かした「イマドキな良き転職」を支援。
▶ 瀧島 一郎のプロフィールを見る
※本コラムはマーケティング&DX専門人材会社ウィンスリーの独自の見解に基づき執筆され一部画像も独自に作成したものです。該当企業の公式見解とは異なり、本コラムの責務はすべてウィンスリーにあります。

