デジタルマーケティング代理店から「総合デジタルファーム」への進化を遂げている電通デジタル。
2025年に組織改編があり、新たな体制のもとクライアント企業と社会・経済の変革・成長を目指しています。
今回は電通デジタルを構成する6つの領域のうち、マーケティングコミュニケーション領域の概要と部門の特徴、求人情報をご紹介します。
目次
2025年に組織改編を行った電通デジタル
電通デジタルは、2025年に組織改編を行いました。
6つの領域と21の部門に再構成し、デジタル化が進む市場における戦略立案、施策実施、運用に至るサービスをワンストップで提供する体制を構築しています。
マーケティングコミュニケーション領域について
マーケティングコミュニケーション領域は、メディアとクリエイティブを融合して顧客の事業成長を支援する、マーケティングエージェンシーとしての機能を有する組織です。
広告、ソーシャルメディア、オウンドメディア、パーソナルチャネル、コマース、エクスペリエンスなど、さまざまな接点を統合的に企画・設計・運用しており、企業と生活者の間に最適なコミュニケーションを構築することを目指しています。
上の図の通り、9つの部門で構成されています。
パフォーマンスエクセレンス(PX)部門とは
パフォーマンスエクセレンス(PX)部門は、「ダイレクトレスポンス」から「パフォーマンスマーケティング」へと概念を広げ、クライアントのKPI達成に徹底的にコミットする部門です。
高い利益率を実現し、クライアントの収益拡大を牽引することを目的としています。
クライアントの目標達成に向けてデータ活用や広告運用を最適化し、成果を最大化するアプローチを採用しており、他の広告代理店に勝ち切るための「パフォーマンスファースト」の姿勢を徹底している組織です。
大手食品・飲料メーカーや人材会社、自動車ディーラーなど幅広いクライアントを有しています。
アカウントプランニング(AP)部門とは
アカウントプランニング(AP)部門は、クライアントに向き合い、統合的なマーケティングコミュニケーションを推進する部門です。
クアッドメディア(マス広告、オウンド、ソーシャル、EC)を横断したプランニングを通じて、クライアントの収益拡大を支援しています。
第1~第4部門があり、それぞれ以下の特徴を持っています。
部門 | 概要 |
---|---|
第1アカウントプランニング | 成長伴走型のアカウントワークを土台に、戦略クライアントの収益拡大を牽引 |
第2アカウントプランニング | ブランディングとダイレクトをミックスしたクライアントを中心に、統合力を発揮 |
第3アカウントプランニング | デジタルシフトを推進し、テレビCMからデジタル動画への移行を効率的に実現 |
第4アカウントプランニング | すでに高シェアを占めているが、さらなる拡大が見込める大規模&高難易度クライアント群を担当 |
クライアントは大手通信会社や製薬会社、化粧品メーカー、自動車会社、官公庁など多岐にわたります。
ストラテジー(ST)部門とは
ストラテジー(ST)部門は、次世代マーケティングエージェンシーとしての競争力を高めるために設立された部門です。
クライアントの事業成長を支援する統合的なマーケティングソリューションを提供しており、マーケティングリサーチ、セグメントターゲティング、価値提案、KPI設計、PDCA設計など、幅広い領域をカバーしています。
戦略クライアントの事業成長を実現するため、広告に捉われないソリューションの立案、提案、構築、実行をワンストップで提供している点が特徴です。
以下の3つの主要な部で構成されています。
部 | 概要 |
---|---|
統合プランニング部 | ・ストラテジックプランニングを本質的に強化
・メディアやコネクションプランニング、クリエイティブ、アクティベーションプランニングとの接続を強化し、統合的なマーケティング戦略を推進 |
マーケティング戦略部 | ・次世代型のプランニングとコンサルティングを提供
・データ、AI、テクノロジーとの接続を強化し、データマーケティングの民主化と高度化を実現 |
ソリューション戦略部 | ・電通グループのアセットを活用し、独自ソリューションや基盤開発を担当
・大型アカウントの獲得やグリップを強化するためのソリューションを開発 |
ソーシャルエンゲージメントデザイン(SED)部門とは
ソーシャルエンゲージメントデザイン(SED)部門は、ソーシャルメディアを活用したマーケティング活動を専門とする部門です。
2025年1月に「ソーシャルメディアエクスペリエンス部門(旧SMX部門)」と「コマース部門エンゲージメントデザイン部(旧CM部門ED部)」を統合し、誕生しました。
ソーシャルメディアを起点とした顧客体験の進化や、ビジネスコンサルティングを提供するプロフェッショナル集団として機能しています。
主に以下のサービスラインを提供しています。
サービス | 概要 |
---|---|
統合プランニング | ソーシャルメディアを起点としたマーケティング戦略を策定し、短期・中長期のKPI設計から実行までをサポート |
ソーシャルビッグデータ活用 | ソーシャルメディア内の発話データや口コミを解析し、ターゲットインサイトを導き出す |
CX(顧客体験)設計 | OMO施策や顧客データ連携による1to1コミュニケーションを実現し、ソーシャルコマースやメタバースなどのテクノロジー活用も推進 |
また、電通デジタル初のインフルエンサー専門チームを設置し、KOL(Key Opinion Leader)マーケティングを強化するなど、インフルエンサーを活用した施策も進めています。
CXプロデュース(CXP)室とは
CXプロデュース室は、クライアントの顧客体験(CX)を中心に据えたマーケティング活動を支援する専門部署です。
クライアントのビジネス課題を解決し、事業成長を促進するために、広告やCRMを含む統合的なマーケティングソリューションを提供しています。
クライアントのビジネス課題を最優先に考え、領域に固執せず柔軟にアプローチする「クライアント事業ファースト」を掲げ、広告やCRMを含む統合的なマーケティングコミュニケーションの実現を目指しています。
提供する主な価値としては以下のものがあります。
提供価値 | 概要 |
---|---|
統合的なCX支援 | クライアントの顧客体験設計から実行までをワンストップで提供 |
ツールの開発と運用 | LINE APIを活用したツールの開発や運用を通じて、クライアントのマーケティング活動を支援 |
新規ソリューションの開発 | 「ONE-LINE」などの新ツール開発を進め、クライアントの課題解決に寄与 |
コマース&プロモーション(CM)部門とは
コマース&プロモーション(CM)部門は、ECプラットフォームやリテールメディアを活用し、クライアントの事業成長を支援する専門部門です。
ECモールやデジタル販促を中心に、購買データを活用したマーケティングソリューションを提供しています。
元大手ECプラットフォーマーのカテゴリーマネージャー、元大手リテール販促担当、さらに電通BP(ビジネスプロデュース)局や電通プロモーションプラスでのビジネスプロデューサー経験者など、多様なバックグラウンドを持つ人材が所属するプロフェッショナル集団です。
以下の各部においてクライアントの事業成長を支援しています。
部 | 概要 |
---|---|
チャネルコンサルティング部 | 楽天市場やAmazonなどのECモールを中心に、メディアソリューションやコンサルティングを提供 |
プロモーションデザイン部 | 実店舗の購買データやリテールメディアを活用し、広告や販促支援を実施 |
プラットフォーム(PF)部門とは
プラットフォーム(PF)部門は、プラットフォーマーとの協業を通じて競争力を強化し、クライアントのビジネス目標達成を支援する役割を担う部門です。
電通グループ全体を代表して名だたるプラットフォーマー(Google、Meta、Amazon、TikTokなど)と直接交渉し、信頼関係を構築することで、電通デジタルの売上拡大や新規ソリューション開発を推進します。
プラットフォーマーとの具体的な取り組みとしては以下があります。
プラットフォーマー | 概要 |
---|---|
Meta社 | ・運用効率改善による売上拡大
・Meta社と協業した戦略クライアント攻略プロジェクト ・独自のフルファネルプランニングメソッドの構築 ・Cookie-less時代に対応したコンバージョンAPIの開発 |
TikTok(ByteDance社) | ・TikTok Solution Lab(電通グループ内のTikTok専門集団)の設立
・オーガニック×広告の統合プランニング提案強化 ・トライブ分析ツール、データクリーンルームなど独自のデータソリューション開発 ・TikTokクリエイティブを活用したマーケティングの展開 |
パフォーマンスマネジメント(PM)部門とは
パフォーマンスマネジメント(PM)部門は、デジタル広告業界におけるNo.1のプラットフォームスペシャリスト集団を目指し、パフォーマンスマーケティングの強化を担う部門です。
クライアントのKPI達成を徹底的に支援し、広告運用の品質管理や業務効率化を推進しています。
各プラットフォームの専門性を活かし、電通デジタルのパフォーマンスマーケティングを強化するとともに、ピッチや大型案件の立ち上げに寄与することがミッションです。
主な提供価値としては以下のものがあります。
提供価値 | 概要 |
---|---|
パフォーマンスマーケティングの強化 | クライアントのKPI達成に向けた広告運用の品質担保やアルゴリズムの深化 |
業務効率改善 | BPO拠点の進化や業務基盤の構築を通じて、運用効率を向上 |
データ活用 | プラットフォームと顧客データを活用した付加価値の高いプロダクトの開発 |
アドバンストクリエイティブセンター(ACRC)とは
アドバンストクリエイティブセンター(ACRC)は、AIとクリエイティビティを融合させた先進的なクリエイティブを実現する部門です。
電通グループのクリエイティブ力を活かし、クライアントのマーケティング活動を支援するための革新的なソリューションを提供します。
また、AI技術を活用し、コピー、ビジュアル、映像などのクリエイティブ制作の効率化・高度化を推進しています。
広告会社出身者を中心とする「マス系クリエーター」と、デジタル専業代理店出身を中心とする「デジタル系クリエーター」が集結しており、獲得からブランディングまで全方位で最適なクリエイティブを実現できる点が強みです。
ACRCでは、主に以下の役割を担っています。
役割 | 概要 |
---|---|
クリエイティブ制作 | AIを活用した大量制作や効率化を実現 |
データ活用 | AIのスペシャリストが在籍し、データ分析を通じてクリエイティブの質を向上 |
ブランデッドダイレクト | マス認知からデジタル獲得までを横断する統合的なクリエイティブ戦略「ブランデッドダイレクト」を提供 |
マーケティングコミュニケーション領域の求人事例
以下では、マーケティングコミュニケーション領域の求人の一部をご紹介します。
【ST】ストラテジックプランナー/統合マーケティングプランナー/ディレクター
ストラテジックプランナー/統合マーケティングプランナー/ディレクターは、電通グループの全てのケイパビリティを活用し、クライアントのトランスフォーメーションをリードするポジションです。
事業課題解決に向けた統合マーケティング推進を支援するプランニング、ディレクション業務、及び新規顧客獲得に向けた企画立案業務を行います。
総合広告代理店/デジタル専業代理店/コンサルティングファーム、事業会社において自身が主体となってプロジェクトのプランニングをリードしてきた経験(3年以上)が必須の要件です。
【CXP】ビジネスプロデューサー(アカウントリード)
ビジネスプロデューサー(アカウントリード)は、担当クライアントとの関係構築・維持やプロジェクトマネジメント全般を担い、アカウントチームメンバーへの指示や案件推進を担当するポジションです。
クライアントのデジタルマーケティング課題に対する統合的な提案のプロジェクトをリードします。
総合広告代理店、もしくはWeb専業代理店にてマーケティングコミュニケーション/デジタルマーケティングの実務経験(5年以上)や、プロジェクトリーダーの経験などが必須の要件です。
【PM】プラットフォームプロデューサー(デジタル広告領域)
プラットフォームプロデューサーは、電通グループ全体とプラットフォーマーの双方のビジネス最大化を目指したプロジェクトの立案、推進を担うポジションです。
具体的には、クライアントのキャンペーン全体の目的を把握した広告プロダクトの販売
や、媒体社と協力した新規ソリューション開発などを行います。
3年以上の法人営業経験(無形商材・有形商材不問)や、顧客折衝の経験などが必須要件です。
電通デジタルへの転職ならウィンスリー
今回は電通デジタルのマーケティングコミュニケーション領域についてご紹介しました。
各ポジションの詳細や転職に関するサポートをご希望の方は、ウィンスリーまでお気軽にご相談ください。

解説動画
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