
2026年3月末の組織大改編で生まれたアクセンチュアの新組織「Industry & Enterprise(I&E)」。いま同社の中途採用が最も活発に動いている組織の一つ、というのが支援現場での当社の実感です。
ウィンスリーはアクセンチュアの契約エージェントとして、採用部門と継続的に情報交換を行っています。本記事では、その中で得た2026年7月時点の最新の採用動向と当社の支援実績をもとに、I&Eの実像と、転職者にとっての意味を当社の視点で分析します。
Table of Contents
要点
- I&Eは7つのReinvention Partnersの一つで、CEO・COO・CSOの経営課題に直結する「業界軸」の中核組織
- AI需要の急増を受け、2026年7〜8月はマネージャー相当層を中心とする大規模な集中採用キャンペーンを実施中(ウィンスリー調べ)
- 面接は原則1回。プール採用(配属は入社直前に決定)という新しい入口も稼働
- コンサル出身者に限定せず、業界のコア業務を知る事業会社人材を歓迎。条件次第で50代・コンサル未経験も対象
- 新人材コンセプト「RDE(Reinvention Deployed Engineer)」は、成果にコミットする新しいコンサル像
※本記事は、アクセンチュア株式会社の採用支援を行う株式会社ウィンスリーが、採用部門との継続的な情報交換と自社の支援実績をもとに、独自の視点で解説するものです。アクセンチュア社の公式見解ではありません。採用方針・要件は変動する可能性があります。
I&Eとは何か──CEOに直結する「業界軸」の中核組織
アクセンチュアは2026年3月31日、「Reinvention Services」体制の下で7つの「Reinvention Partners」を中核とする新体制へ移行しました(公式発表より。全体統括はチーフ・ストラテジー&サービス・オフィサーのManish Sharma氏、I&EのグローバルリードはMuqsit Ashraf氏)(経緯の詳細は特集「Reinvention Servicesとは何か」、転職視点の全体像はアクセンチュア中途採用2027年度版を参照)。
新体制を読み解く鍵は、各組織がクライアントの「誰に」向き合うかで設計されている点だと当社は見ています。SongはCMO(マーケティング責任者)、Supply Chain & Engineeringは調達・サプライチェーン責任者、CybersecurityはCISOに対面する組織。その中でI&EはCEO・COO・CSOという経営トップに直接向き合う組織と位置づけられており、他のPartnerとは役割の性質が異なります(ウィンスリー調べ)。
CEOの経営課題は、マーケティングだけ・システムだけで完結することがほぼありません。そこでI&Eがハブとなって他の6つのPartnerから人材を編成し、ソリューション設計からデリバリーまでを統括する──これがI&Eの動き方です。

旧組織との関係: 「業界別本部の強化版」と理解するのが正確
当社が採用チームへの確認を重ねて得た、最も本質的な理解がこれです。I&Eには、旧体制の業界別クライアントグループ(通信・メディア、製造流通、金融、素材・エネルギー、公共等)が丸ごと入り、そこに業界ナレッジを持つ旧S&C(戦略コンサル)・旧テクノロジー・AI・オペレーションズの人材が統合されました。つまりI&Eは「まったく新しい謎の組織」ではなく、従来の業界別本部を、戦略×技術×AIの横断人材で強化した組織です。エンドツーエンドで、アジリティを持って経営課題に応えるための再設計──これが当社の理解するI&Eの設計思想です。
なぜ今、採用を集中加速しているのか
当社が把握している背景はシンプルで、AI活用への需要が急増し、人材の増強が全社レベルの経営課題になっているということです。アクセンチュアの会計年度は8月末で締まるため、2026年7〜8月の2ヵ月間は期末に向けた集中採用キャンペーン期間に設定されており、マネージャー相当層と、入社後1〜2年でマネージャー昇格を狙えるポテンシャル層(シニアコンサルタント相当)を中心に、大規模なオファー創出を狙う採用が動いています(ウィンスリー調べ・2026年7月時点)。
背景にはビジネスモデルの転換もあります。同社は従来の「人月ビジネス」に加えて成果報酬型(クライアントのKPI達成にコミットする請求形態)を増やしていく方向にあると当社は把握しています。売上成長率やコスト効率といった成果そのものを請け負うビジネスには、業界を深く知る人材が不可欠──これが業界人材の大量採用に直結しています。
新人材像「RDE」とは──完璧な超人ではなく、三位一体のチームで成果を出す
I&Eの採用を理解する上で欠かせないのが「RDE(Reinvention Deployed Engineer)」という人材コンセプトです(公式サイト上の正式職種名ではなく、採用の現場で掲げられているコンセプトです・ウィンスリー調べ)。米Palantir社などで知られるFDE(Forward Deployed Engineer=顧客の現場に入り込み、技術で成果を出すエンジニア)の動き方をベースに、アクセンチュアの業界知見を掛け合わせた人材像です。
重要なのは、この採用が「コンサルもAIも業界も全部できるスーパーマン」を探すものではない、ということです。そうした人材が日本の転職市場にほぼ存在しないことは採用側も織り込み済みで、その代わりにI&Eが採るのは「三位一体のポッド体制」です。
- 業界・ビジネス人材: 業界知見と経営戦略・現場変革の牽引力
- テクノロジー人材: レガシーシステムの課題を発見し、現場で実装を推進する力
- AI & データ人材: AI活用とデータ基盤の統合構築
この3タイプがチームを組み、クライアントのKPI(売上成長率○%向上など)にコミットする。つまりあなたは「全部できる人」である必要はなく、どれか一つの軸で強ければRDEの一角として成立するということです。これは応募のハードルを考える上で非常に重要なポイントです。

採用の実務──4つの応募窓口・職位・面接1回・プール採用
応募窓口は4職種
I&Eの中途採用は、①マネジメントコンサルタント(MC)、②テクノロジーコンサルタント/エンジニアリング、③AI & Data、④ストラテジーコンサルタント、の4窓口に整理されています。SIer・旧テクノロジー系の仕事に携わりたい方は②、それ以外のコンサル系は①、AI・データ系は③、戦略特化は④という振り分けで、面接は応募職種に応じて旧所属の面接官が中心に対応します(旧本部ごとの選考傾向の知識が今も有効な理由です・ウィンスリー調べ)。

職位(ML)の目安
最優先はマネージャークラスで、シニアマネージャー・プリンシパル・ディレクター級も歓迎と明言されています。現行のML運用は旧体制を踏襲しており、目安としてコンサル系はML9、テック系はML8(1年でのマネージャー挑戦前提)またはML7での受け入れが想定されています。マネージャー要件に届かない場合も、1〜2年での昇格ポテンシャルがあればシニアコンサルタント相当での採用対象です。
面接は原則1回。プール採用という新しい入口
当社が確認している重要なポイントとして、I&Eの面接はインダストリー横断で原則1回が想定されています(2026年7月時点・ウィンスリー調べ)。書類から内定までのリードタイムが長いという従来のイメージは、この組織については当てはまりません。また、応募時点で業界・配属を確定させないプール採用も導入されました(配属先は入社直前に決定・入社後に通知)。「アクセンチュアには興味があるが、どの業界チームが合うか分からない」という方のエントリーポイントとして機能します。一方で、配属先を自分で確定できない(通知は入社後)という性質は人によって向き不向きがあるため、業界志向が明確な方は通常の職種別応募を選ぶべきです。この選び分けはご相談時に整理します。勤務地は東京・大阪の両方で積極採用中で、対象業界にも制限はなく全業界で募集しています(ウィンスリー調べ)。なお働き方の前提として、全社的に2025年6月から原則週5日出社の方針と報じられている点は押さえておきましょう。
誰が対象になるのか──「コンサル未経験・50代」の可否まで語られた採用基準
この規模の採用は、コンサルファーム出身者だけでは成立しません。当社の把握では、事業会社の「コア業務」を深く知る人材が明確に歓迎されています。たとえば通信業界なら、ネットワークの基地局敷設・保全・運用管理といった現場オペレーションの深い知見。こうした形式知化されていない「暗黙知」を掴んでいる人材こそ、企業のAI活用の最大のボトルネックを解ける──というのが当社の理解するI&Eの採用ロジックです。その知見でチームを率い意思決定を重ねてきた経験があれば、マネージャーとしてのオファーも十分に狙えます。
50代・コンサル未経験の可否についても、当社の把握は明快です。製薬のR&D、通信ネットワーク運用のような深いドメイン知見と実務インサイトがあれば対象。逆に汎用的なプロファイルのみでは年齢的にも難しい──つまり年齢ではなくスキルの深さで判断される、というのが実態です(ウィンスリー調べ)。
職務経歴書は「何を変えたか」を主語に
この採用基準を書類に翻訳するなら、書くべきは「何を企画したか」ではなく「現場の何を変え、どんな数字を動かしたか」です。業務の暗黙知(なぜその手順なのか、どこに非効率が眠っているのか)を言語化できていること自体が、I&Eが求める「形式知化」の能力の証明になります。
なお当社が支援の中で強く感じるのは、I&Eが単なる増員ではなく「AIを使いこなして実価値を創出するスキル」を身につける場として設計されていることです。暗黙知に触れながらAIで成果を出す役割は、AI全盛の時代にもなくなりにくい仕事であり、キャリア資産形成の観点からも本質的な魅力があると考えています。
▶ ここから先は記事に書けない情報です
I&Eの職種別の詳細要件、面接1回で見られる評価観点、あなたの業界経験が「暗黙知」としてどう評価されるかの事前診断、そして当社経由での選考リードタイム短縮の仕組みは、公開記事ではお伝えできないため、ウィンスリーの無料転職相談(30分・オンライン)で個別にご案内しています。7〜8月のキャンペーン期間中は選考が特に速いため、応募前のご相談を推奨します。
よくある質問(FAQ)
Q. アクセンチュアのI&Eとはどんな組織ですか?
A. 2026年3月末の新体制で生まれた7つのReinvention Partnersの一つで、CEO・COO・CSOの経営課題に直接向き合う業界軸の中核組織です。旧体制の業界別クライアントグループに、戦略・技術・AIの横断人材を統合した「業界別本部の強化版」と理解するのが正確です。
Q. RDEとは何ですか?
A. Reinvention Deployed Engineerの略で、クライアントの現場に入り込みKPI達成にコミットする新しい人材コンセプトです。一人で全てをこなす必要はなく、業界・ビジネス/テクノロジー/AI&データの三位一体のチーム(ポッド)で成果を出す設計です。
Q. コンサル未経験でもI&Eに応募できますか?
A. できます。業界のコア業務(例: 通信ネットワークの運用管理、製薬のR&D等)の深い知見を持つ事業会社人材を明確に歓迎しており、未経験者向けのプール採用枠も用意されています。
Q. 50代でもアクセンチュアI&Eの採用対象になりますか?
A. 深いドメイン知見と実務インサイトがあれば対象になり得る、というのが当社の把握です(ウィンスリー調べ)。一方、汎用的な経歴のみでは難しいのも実情で、専門性の言語化が鍵になります。
Q. I&Eの面接は何回ですか?
A. 原則1回を想定しています(2026年7月時点・ウィンスリー調べ)。従来の「選考が長い」イメージとは異なる、スピード重視の選考体制です。
Q. I&EとDigital Coreの違いは何ですか?
A. どちらにもテクノロジー人材がいますが、Digital Coreが技術の中核組織であるのに対し、I&Eのテクノロジー人材は業界知見を備えている点が特徴です。案件ではI&Eがハブとなり、Digital Coreを含む全Partnerからチームを編成します。
I&Eへの転職はウィンスリーへ
ウィンスリーはアクセンチュアの契約エージェントとして、合同説明会・ブラインドレジュメ会を定期共催しています。7〜8月の集中採用期間は「準備の速さ」がそのまま結果に直結します。ご自身の経歴がI&Eの4窓口のどこに合うか、まずは無料転職相談でお聞かせください。

執筆者
この記事の執筆者
針谷 将幸|株式会社ウィンスリー キャリアコンサルタント
アクセンチュア Data & AIをはじめとするAI・データ領域の転職支援を担当。データサイエンティストやITコンサルタント、事業会社の採用人事として培った経験を活かし、技術力とキャリアの両面から最適な転職を支援。
宮崎 洋|株式会社ウィンスリー キャリアコンサルタント
アクセンチュア ソングを中心に、大手コンサルティングファームやDX・マーケティング領域の転職支援を担当。GCS認定プロコーチとしての傾聴力と、事業会社で培った実務経験を活かし、候補者一人ひとりのキャリアビジョンに寄り添った支援を提供。
▶株式会社ウィンスリー(2012年設立)は、マーケティング・コンサル・AI領域特化のハイクラス転職エージェント。アクセンチュアと合同説明会・ブラインドレジュメ会を定期共催。国家資格キャリアコンサルタント在籍。
※本コラムはマーケティング&DX専門人材会社ウィンスリーの独自の見解に基づき執筆されたものです。従業員数・年収・残業時間・買収・受注等の数値は、アクセンチュア公式サイト・公式発表、OpenWork等の公開情報および報道(いずれも2026年7月時点で確認)に基づく参考値であり、外部監査によるファクトチェックを実施済みです。採用計画・選考情報は変動する可能性があります。該当企業の公式見解とは異なり、本コラムの責務はすべてウィンスリーにあります。

