Webサイトを制作・運営のまとめ役「Webディレクター」。
Web業界において欠かせない存在ですが、少し前から「Webディレクターは将来性がない」など、今後、市場価値が下がってしまうのではないかという説がささやかれています。
果たして、それは本当なのでしょうか?
今回は、Webディレクターに将来性がないと言われる理由に触れつつ、Webディレクターとして生き残っていく秘訣について紹介していきます。
目次
WEBディレクターとは?
Webディレクターは、Webサイトを制作や運営をする際のまとめ役的なポジションを担う職種です。
Webサイトは、
- デザイナー
- コーダー
- プログラマー
など、さまざまな役割をもった人がそれぞれの役割を担いながら制作されます。
そのため、Webディレクターというポジションを配置し、プロダクトの進行管理を任せるわけです。
Webディレクターは、Webサイトの制作を円滑に進めていく上で欠かせない職種だと言えます。
WEBディレクターの将来性が不安視される要素とは
Webディレクターですが、冒頭でも紹介したとおり、一部で将来性がないのではないかという見方もでています。
Web制作において欠かすことのできない職種でありながら、なぜ将来性が不安視されているのでしょうか?
その理由について解説していきます。
要素1. AIの技術が今後急速に発達していくから
Webディレクターの将来性が不安視されている最大の理由が、AI技術の発達です。
AI(人工知能)は今後さらに急速に発達し、これまで人の手によって行われてきた多くの仕事を代替することが見込まれています。
野村総研がイギリスのオックスフォード大学と行った研究によると、今後約50%の職種がAIにとって変わられると言われているほどです。
実際普段の生活の中でAIの素晴らしさや技術力の発展を感じることがあるかと思いますが、今後Webディレクターの仕事はこのAIに取って代わられるのではないかと考えられているわけです。
要素2. Webディレクターを兼任できる人材が増えていくから
Webディレクターの役割と他のポジションと兼任できる人材が増えてきていることも理由の一つです。
大きなWeb制作会社の場合であれば、
- Webデザイナー
- コーダー
- プログラマー
- イラストレーター
- Webディレクター
など、それぞれの職種がポジションとして明確にされています。
一方で、比較的小さなWeb制作会社の場合は、例えば、WebデザイナーがWebディレクターを兼任しているなんてことも珍しくありません。
このようにWebディレクターの仕事を兼任できる人材が増えていけば、Webディレクターというポジションそのものがいらなくなってしまうのではないかと考えられているわけです。
要素3. Web制作への需要が少なくなっていくから
Web制作そのものへの需要が少なくなっていく点も、Webディレクターの将来性が不安視される理由の一つとして挙げられています。
これまでWebサイトは、Web制作会社などプロの手を借りて制作をするのが一般的でした。
Webサイトを制作できるソフトもありましたが、それによって出来るWebサイトはお世辞にもクオリティが高いと言えるレベルのものではありませんでした。
しかし、最近は、
- WordPress
- Wix
- Jimdo
- HubSpot
など、Web制作の知識がなくてもクオリティの高いWebサイトを構築できる、いわゆるノーコードタイプのサービスが充実してきています。
こういったノーコードサービスが増えることでWeb制作への需要が激減するのではという懸念から、Webディレクターの将来性が危ぶまれているのです。
WEBディレクターがなくならない理由
先ほど紹介した、
- AIの技術が今後急速に発達していくから
- Webディレクターを兼任できる人材が増えていくから
- Web制作への需要が少なくなっていくから
などの理由から将来性が不安視されているWebディレクターですが、Webディレクターという職業がなくなることは決してありません!
ここからは、Webディレクターという職業がなくなることがない理由を3つ解説します。
理由1. Web制作では人間の対応が必要な部分が出てくるから
この先、AIが発達し続けると、将来的には、人が行っている業務がAIに代替されるようになります。
しかし、そのAIにも苦手なことがあります。
そのAIの苦手なことの代表が、「コミュニケーション」です。
AIも人とコミュニケーションを取ることは可能ですが、ちょっとしたニュアンスを読み取ることはできませんし、人の気持ちを汲みとって行動することもできません。
例えば、デザイナーやコーダーの不満を感じとって解消することはできませんし、クライアントからの抽象的な要望を形にしていくこともAIには難しいと言えるでしょう。
このように、Web制作では人間の対応が必要になる場面がいくつもあるため、Webディレクターというポジションがなくならないと言えるわけです。
理由2. Web制作には舵取り役が必要不可欠だから
Web制作会社によってはデザイナーやコーダー、プログラマーがWebディレクターのような役割を担っているところもあると紹介しました。
しかし、デザイナーやコーダー、プログラマーがWebディレクターのポジション・業務を担うのは理想的なWeb制作会社の形とは言えません。
各ポジションの担当者には、それぞれのポジションで能力を最大限発揮させてあげるべきです。
その方が良いものが出来上がりますし、業務もスピーディーに進みます。
デザイナーやプログラマーがWebディレクターの業務もおこなって、本来抱えなくてもいいストレスを抱えてしまう必要もなくなります。
このように、Web制作会社の業務を円滑に進めるためには、まとめ役・舵取り役であるWebディレクターが必要不可欠だと言えるため、Webディレクターへの需要がなくなってしまうことはないと言えるわけです。
一方で、長くWebディレクターとして活躍するためには、日々進化する技術や知識のインプットを欠かさず、専門性を追究しておく必要性は高まります。
理由3. Web制作への需要が完全になくなってしまうことはないから
先ほど紹介したとおり、Web制作に関する知識やスキルを持ち合わせていない人でも簡単にWebサイトが作れるノーコードのシステムやサービスはかなり充実してきています。
これらのシステムやサービスの需要は今後も高まるでしょう。
しかし、これらのシステムやサービスがいくら充実したとしても、Web制作への需要が完全になくなってしまうことはありません。
なぜなら、細部にまでこだわったWebサイト作りは、やはりプロであるWeb制作会社にしかできないからです。
WEBディレクターとしてスキルアップするには
先ほど紹介したようにWebディレクターという仕事は、今後もなくなりません。
一方で、WebディレクターはWeb業界の中でも特に人気の高い職種であり、同職種の競争率は高まっていくことが予想されます。
その競争に負けないために、Webディレクターとしてのスキルアップを意識する必要があるでしょう。
Webディレクターとして活躍したい・生き残りたいのであれば、Webディレクターとしてスキルアップし続けるしかありません。
ここからは、Webディレクターとしてスキルアップする方法を、3つ紹介していきます。
方法1. キャリアを考えて必要なスキルを身につける
今後も必要とされるWebディレクターになりたいのであれば、自分のキャリアをしっかりと見定め、そのキャリアを形成するのに必要なスキルを身につける必要があります。
Webディレクターの代表的なキャリアパスとしては、「Webプロデューサー」や「Webプランナー」があげられます。
Webプロデューサーは企画に加えて予算管理なども行う職業です。
そのため、より高いマネジメントスキルが求められます。
Webプランナーは、クライアントとの関係がWebディレクターよりも密になっていきますし、より高い企画力が求められるため、コミュニケーション能力や企画力を磨く必要があると言えるでしょう。
このように、今後も必要とされるWebディレクターになりたいのであれば、なくてはならない存在と言えるポジションに就くためのキャリアプランを考え、そのために必要なスキルを身につける必要があります。
方法2. 経験と実績を積む
今後も必要とされるWebディレクターになるために、スキルアップしたいと考えているのであれば、とにかく経験と実績を積むことが大切です。
多くの案件に携わり、その案件をこなしていく中で多くのことを学び、Webディレクターとしての経験値を手に入れましょう。
知識や技術は勉強すれば身につけることができますが、経験値は実際に案件をこなさないと得ることができません。
さまざまな案件に携われば、あなたの実績にもなりますし、案件に携わるなかで自然とスキルも高まります。
なるべく多く案件に関わって経験と実績を積むようにしましょう。
方法3. 精度の高いインプットを意識する
Webディレクターとしてのスキルを高めたいのであれば、リサーチして情報を仕入れることも大切です。
Web業界のトレンドは日々変化しますし、新しい技術もどんどん出てきます。
求められるWebディレクターになりたいのであれば、そういったWeb業界の変化に敏感でいなくてはいけません。
国内の情報だけに限らず海外の情報も積極的に仕入れ、知識やスキルとして蓄えておくようにしましょう。
WEBディレクターが差別化のために身につけておくべきスキル
Webディレクターとして生き残るためのスキルアップ方法について紹介してきましたが、実際どういったスキルを身につけておけばWebディレクターとして重宝されやすくなるのでしょうか?
Webディレクターを目指す方がライバルとの差別化を図るために身につけておくべき3つのスキルについて紹介します。
スキル1. マーケティングスキル
ここまで紹介してきたように、
- マネジメントスキル
- 企画力
- コミュニケーション能力
など、当たり前のスキルを持っているだけのWebディレクターは今後、淘汰される可能性があります。
そこで身につけておきたいのがマーケティングスキルです。
マーケティングスキルを身につけておけば、Webサイトを制作した後の運用面、特に集客の部分もサポートできるようになるため、差別化における大きな武器になります。
スキル2. デザインスキル
他のWebディレクターとの差別化を図りたいのであればデザインスキルを高めておくのもおすすめです。
Webディレクターは最低限のデザインスキルを備えている必要ありますが、基本的なデザインはデザイナーに任せることができるため、高いデザインスキルを持ち合わせているWebディレクターはそう多くありません。
高いデザインスキルを身につけておけば、Webディレクションを行う傍ら、デザイナーとしても制作に関われるため、市場価値が大きく高まります。
また、クライアントへの提案内容の質も高まることも魅力です。
スキル3. プログラミングスキル
デザインスキルと同様の理由で身につけておきたいのが、プログラミングスキルです。
Webサイトの制作におけるプログラミングはプログラマーが担当しますが、そのプログラマーと技術的な話をするためにも、Webディレクターはプログラミングに関する知識やスキルを磨いておくべきだと言えます。
また、最近はWebディレクターがシステムの要件を策定するケースも増えてきているため、なおさらプログラミングに関する知識やスキルを身につけておくべきだと言えるでしょう。
WEBディレクターのニーズが高まる業界とは?
Webディレクターへの転職を考えている場合、把握しておきたいのがニーズの高まる業界です。
ここでは、Webディレクターのニーズが特に高い、あるいは今後高まることが見込まれる3つの業界について解説していきます。
業界1. Web制作会社
Web制作会社は、Web業界の中でも特にWebディレクターの需要が高い業界の一つです。
小さな制作会社でない限り、基本的にどのWeb制作会社にもWebディレクターのポジションが用意されています。
Web制作会社はクライアントのWebサイトを制作するのが主な仕事になりますが、Webディレクターはデザイナーやプログラマーの選定や管理、全体の進捗管理などを担当します。
また、制作会社によってはシステム要件の設定などを任されることもあります。
業界2. 広告代理店
広告代理店もWebディレクターの需要が高い業界の一つです。
これまで広告代理店は広告枠の販売や広告の出稿が主な仕事でしたが、最近はプロモーションの一貫としてWebサイトの制作も行うケースが増えてきました。
広告代理店の場合、社内に制作をおこなう部署がないケースも多く、その場合は外注しながら制作をおこなっていくことになります。
そのため、実作業は外注するにしても、要件策定や全体管理を行うWebディレクターは社内で手配するというところが多いのです。
業界3. サービス事業会社
サービス事業会社もWebディレクターへの需要が高い業界の一つです。
サービス事業会社はWebメディアやWebサービスを自社で展開しているタイプの会社です。
メディアやサービスの設計~制作までを行いますが、制作したメディアやサービスの利用者を獲得するためにマーケティングの部分も担っていくことになるため、広告代理店のWebディレクターのような役割も求められます。
Webディレクターの転職はエージェント「ウィンスリー」がオススメ!
各社から渇望されているWebディレクターですが、転職には転職エージェントの活用がおすすめです。
特に、DX・デジタル人材専門のブティック型エージェントウィンスリーは、最新の優良求人、非公開求人を数多く取り扱っております。
転職エージェントとは?
転職エージェントとは、転職サイトと同じ人材紹介サービスの一つです。
しかし、転職サイトよりも手厚いサポートが受けられるということもあって、最近は転職エージェントを利用して転職をおこなう方が増えてきています。
転職サイトは、求人情報の検索から応募、応募書類の準備、給与などの待遇面の交渉などを一人でおこなわなくてはいけません。
一方、転職エージェントは、あなたにあった仕事をリサーチして紹介してくれます。
また、面談などのスケジューリングや応募書類の作成のサポート、さらには待遇面の交渉もおこなってくれます。
また、転職エージェントの方が転職サイトよりも保有している求人の数が多い傾向にあるので、運用広告コンサルタントの求人も見つかりやすいというメリットも。
似たような業界から転職する場合はもちろんですが、未経験の方にとってこれほど心強い味方はまずいませんので、ぜひ転職エージェントの利用を検討してみてください。
「Webディレクター」の求人はこちら
DX・デジタル人材専門エージェントウィンスリーについて
2012年創業の株式会社ウィンスリーは、当初から「デジタル人材」専門エージェントとして中途採用の支援をしてきました。
特徴は大きく3つ
1.ヘッドハンターがDX・デジタル分野での就業経験あるメンバーが10名在籍
2.採用企業は大手企業中心、候補者もデジタル分野経験者のみ。求人数 約3500
3.ミスマッチがない。2012年創業より半年以内に退職した方は0.8%
(2021年3月現在)
おかげさまで、DX・デジタル分野の中途採用支援では、業界随一となり、採用企業様、候補者様数多くのお問い合わせを頂戴しています。