「デジタルマーケティングを中心とする広告代理店」というイメージの強い電通デジタルですが、現在DXコンサルやAI領域を強化し、「総合デジタルファーム」への進化を目指しています。
今回は、電通デジタルが採用数の増加を掲げた背景と、電通デジタルが目指す「総合デジタルファーム」とは何か、また総合デジタルファームとしての電通デジタルの強みを解説します。
目次
規模・質ともに大きく成長する電通デジタル
電通デジタルは2016年の設立以来、成長を加速しています。
売上総利益の成長率は年平均で20%以上を達成。社員数においても、2016年度には約600名でしたが、2022年度には2,200名まで増加しています。
電通デジタルでは、これまで中途採用を積極的に行っており、社員の約半数が中途入社組です。
デジタル/総合広告代理店はもとより、SIerやコンサルティングファーム、EC企業、事業会社、制作会社など幅広い業界出身者を積極的に採用し、既に多様性のある組織となっていますが、今後も拡大路線をとり、2030年までに社員を5000人に倍増する計画です。
電通デジタルが目指す「総合デジタルファーム」とは
また、会社規模だけでなくサービスクオリティの面でも大きく転換しようとしています。
それを象徴するのが、現在電通デジタルが掲げるコンセプト、「デジタルマーケティング代理店から総合デジタルファーム」への進化です。
電通デジタルは2023年4月から、自社を「総合デジタルファーム」と定義しています。
これはデジタル広告やマーケティング領域のみならず、これまでも行ってきたDXコンサルティング領域のさらなる強化を通じて、クライアント企業ならびに社会・経済の変革と成長にコミットすることを意味します。
ミッションとして「新たな価値を創造し、広げていくこと」を掲げ、デジタルマーケティングや広告に強い会社というイメージから脱却し、クライアント企業の事業変革を伴走型でサポートすることを打ち出しています。
電通デジタルの強みと日本企業が求めるDX
電通デジタルが「総合デジタルファーム」を目指す背景には、昨今国内で起きているDXの変容があります。
これまでDXといえば、IT導入や業務効率化というイメージが強くありましたが、最近では「価値創造」という意味合いが強まりつつあります。
価値想像の実現において重要視されるのは、やはりイメージを具現化しターゲットに対して適切な形で届けるためのクリエイティビティです。
クリエイティブ領域は多くのコンサルティングファームも強化しているところですが、新しいことを世の中に広くアピールする力という点では電通デジタルを含め電通グループが築いているブランド力は大きな強みとなり得ます。
また、新たな価値を社会へ広めていくには「人を動かす力」も必要です。
この点でも、大型の社会イベントなどを手掛けてきた電通グループのアセットを最大限活用できる電通デジタルに強みがあるでしょう。
電通デジタルのDXコンサルティングの提供方法
電通デジタルでは、クライアントに対して「既存事業の深化・高度化」と「自社らしい新規事業の創造・開発」の両輪でDXコンサルティングを提供しています。
その内、「既存事業の深化・高度化」には下記のプロジェクトテーマがあります。
- マーケティング
- 営業/販売
- 顧客関係性マネジメント
たとえば、マーケティングでは通信会社でのUX組織の立ち上げ支援、営業・販売では製薬会社の営業変革、顧客関係性マネジメントでは生保会社での顧客接点強化といったアプローチの実績があります。
もう一方の「新規事業の創造・開発」に関しては、「探索・調査」「構想・企画」「仮説検証」「事業化・グロース」の各フェーズにおいて、新規事業開発プロセスにおける壁を打破するため多様な人材を適材適所で配置しています。
CXコンサル、クリエーター、テクノロジスト、デジタルマーケターなど、高い専門性を持つ多様な人材がいる電通デジタルだからこそできるアプローチです。
AI活用も積極的に行う
電通デジタルは、DXコンサルティングと並行してAI関連事業にも注力しています。
2023年4月1日には電通グループのAIカンパニー「データアーティスト」を合併し、「データ&AI」部門を新設。
社員全員がChatGPTを利用できる環境を構築するとともに、AI技術開発力を強化しクライアント企業の事業成長支援を加速しています。
また、デジタルクリエイティブ制作のプロセス全般を支援するAIプロダクト「∞AI」の開発や、昨今話題の生成型AIを活用した新プロダクトも開発中であるなど、革新的なAI事業を展開しています。
ウィンスリーでは、電通デジタルのAI部門に関する情報は下記の記事をご覧ください。
【2023年度】電通デジタルのデータ&AI部門を徹底解説!特徴と募集求人
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今回は電通デジタルが採用数の増加を掲げた背景と、電通デジタルが目指す「総合デジタルファーム」とは何か、また総合デジタルファームとしての電通デジタルの強みを解説しました。
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