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2026.02.25

マーケター/アナリスト/データサイエンティストに必須の“AI活用スキル”は何が“評価される”のか

生成AIで職務がどう再編されるか(2026年版)

「ChatGPTは触っている。簡単な資料作成も早くなった。分析も“それっぽく”出せるようになった。
……でも、これが転職市場で“武器”になるのかは正直わからない。」

最近、この手の相談がマーケター・データアナリスト・データサイエンティスト(DS)から急増しています。

結論から言うと、AI時代の評価軸は「AIを使えるか」ではありません。

AIによって職務は“再編(リデザイン)”され、評価されるのは 「AIをテコにして、事業成果へつなげる設計と推進ができる人」 です。

本コラムでは、マーケター/アナリスト/DSに起きている“仕事の再編”を整理し、転職市場で評価されるAI活用スキルを、実務目線で具体化します。

生成AIで「仕事が消える」のではなく、「仕事の内訳」が変わる

AIで一番大きく変わるのは、職種そのものよりも、職種の中に含まれていたタスクの配分です。

たとえば、これまで評価されていた以下のような職務は、今後も必要ではあるものの、差別化要因になりにくくなります。

  • レポーティングや定型集計
  • 仮説出しの“たたき台”作り
  • A/Bテスト案の量産
  • 広告文・クリエイティブ案の初稿
  • SQLやPythonの「書き始め」や「エラー潰し」

一方で、AIが普及するほど相対的に価値が上がるのは、次の領域です。

  • 「何を意思決定したいのか」を定義する力(課題設定)
  • データ×業務×制約(法務/在庫/現場オペ等)を踏まえた設計力
  • 分析を“施策”に落とし、現場を動かして成果まで持っていく推進力

例えば、リテールメディアのように「データと事業が直結する領域」ほど、“分析できるだけ”では通用しない傾向が強まります。

【重要】AI時代に評価される“AI活用スキル”は5つに分解できる

ここからが本題です。転職市場で評価されるAI活用スキルは、ツール操作ではなく、次の5つに分解できます。

スキル①:AIに「良い答え」を出させるのではなく、“良い問い”を設計する力

生成AIのアウトプット品質は、問いの設計でほぼ決まります。

評価される人は、プロンプトが上手いのではなく、そもそも…

  • 何を意思決定したいのか(例:LTVを上げる?粗利を上げる?新規獲得単価を下げる?)
  • そのために必要な変数は何か(価格、在庫、頻度、チャネル、セグメント…)
  • “次のアクション”が出る形に落とせているか

を、先に定義できます。

スキル②:AIを「作業代替」ではなく、“意思決定の生産ライン”に組み込む力

AI活用が評価される現場では、AIは「便利ツール」ではなく、以下のように“工程化”されています。

  1. 課題定義(Why)
  2. 仮説生成(What to test)
  3. 必要データの洗い出し(Data requirements)
  4. 分析・検証(So what)
  5. 施策立案(Now what)
  6. 実装・運用設計(How to run)
  7. 検証・学習(Next cycle)

この一連が回せる人は、職種を超えて強いです。
逆に「AIで資料だけ速い人」は、評価が頭打ちになりやすい。これは“スキルの賞味期限”問題としても表面化しています。

スキル③:データの現実(欠損・粒度・偏り・取得コスト)を踏まえて、現実解を出す力

AIが得意なのは「それっぽい最適解」を出すことです。ただし現場の多くは、

  • そもそもイベント設計が揃っていない
  • IDが統合されていない
  • 取得できないデータがある(プライバシー・契約・権限)
  • “正しいKPI”が部門ごとにズレている

という状態です。

この状況で評価されるのは、AIの出した案をそのまま採用する人ではなく、データと業務制約を理解して「実行可能な設計」に落とせる人です。

スキル④:越境・翻訳(マーケ×データ×開発×現場)=AI時代の必須スキル

AIが普及すると、部門間の“翻訳コスト”がむしろ増えます。

なぜなら、AIで「案」は大量に出せる一方で、

  • それを誰が意思決定し
  • 誰が実装し
  • どのKPIで成功/失敗を判断し
  • 失敗したときに何を学びにするか

を決めるのは、人と組織だからです。

スキル⑤:AI時代の「成果」の見せ方(職務経歴書・面接での語り方)

最後はここです。AI活用ができても、転職市場で伝えられなければ評価につながりません。

評価される職務経歴の型は、以下です。

(例)
「ChatGPTで資料作成を効率化した」ではなく、
「AIを使って分析〜施策立案のリードタイムを短縮し、意思決定回数(学習回数)を増やして、結果としてKPI(売上/粗利/LTV/CPA等)にどう効いたか

ここまで言語化できると、書類通過率の向上につながります。

職種別:AIで「減る仕事/増える仕事」(マーケター・アナリスト・DS)

ここでは職種別に、再編を超具体化します。

マーケター:減る →「運用」/増える →「設計と統合」

<減る>

入札調整、定型レポーティング、媒体ごとの最適化“作業”

<増える>

  • 1st partyデータ前提の戦略(CRM/EC/店舗との連動)
  • クリエイティブの“量産”ではなく“勝ち筋の発見”
  • 施策全体の優先順位付け

アナリスト:減る →「作る分析」/増える →「使われる分析」

<減る>

ダッシュボード作成、定型集計、単発分析

<増える>

  • “意思決定者が使う形”でのストーリー設計
  • KPI定義の見直し(部門横断)
  • 施策の実装・検証の運用設計

DS:減る →「モデルを作ること」/増える →「価値に接続すること」

<減る>

作ることが目的化したPoC、モデル構築だけの役割

<増える>

  • データ取得〜運用までの全体設計(MLOps含む)
  • ビジネスへの組み込み(誰がどう使うか)
  • リスク/ガバナンス込みの推進

まとめ:AI時代に評価されるのは「AI×事業成果」を設計できる人

生成AIの普及で、マーケター/アナリスト/DSは「置き換わる」のではなく、“職務の中心”が移動しています。
その中心は一貫して、事業成果に直結する設計・推進・越境です。

転職のご相談はウィンスリーへ

もし今、

  • 「AI活用をしているのに、評価や年収が上がらない」
  • 「次にどんな経験を取りに行くべきか曖昧」
  • 「マーケ/分析/DSのどこに軸足を置くべきか迷っている」
  • 「職務経歴書に“AI活用→成果”をどう書けばいいかわからない」

という状態なら、一度整理することをおすすめします。

ウィンスリーでは、マーケ・データ・DX領域に特化して、 ①現状の経験棚卸し → ②市場で評価される形への翻訳 → ③次に狙うポジション設計まで一緒に行っています。

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執筆者

針谷将幸

針谷 将幸(はりがや まさゆき)|株式会社ウィンスリー キャリアコンサルタント(国家資格)

慶應義塾大学総合政策学部卒業。学生時代にコンサルファームを設立しデータサイエンティスト兼経営者として活動。
その後、国内大手ERPベンダーで営業・ITコンサルを経験後、ヘルスケア領域のコンサルやSaaS企業での中途採用を担当。
現場と人事両面の経験を活かし、キャリア支援を行っている。
針谷 将幸のプロフィールを見る

※本コラムはマーケティング&DX専門人材会社ウィンスリーの独自の見解に基づき執筆され一部画像も独自に作成したものです。該当企業の公式見解とは異なり、本コラムの責務はすべてウィンスリーにあります。