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2026.04.10

第2回【採用企業向け】RPOを入れたのに採用が決まらない3つの理由

この記事は、「マーケティング・AI人材の採用代行(RPO)とは?」の続編(第2回)です。RPOの基本的な仕組みや費用感をすでに理解している人事・採用担当者の方に向けて、「なぜRPOを入れても採用が決まらないのか」という現場の実態をお伝えします。

「RPOを導入したのに、肝心の採用決定が出ない」

マーケティング・AI・DX領域の採用を担当する方から、こんな声を頻繁にお聞きします。採用代行(RPO)に期待していたのに、結局は「事務作業が減っただけ」で終わってしまった——そんな経験はないでしょうか。

RPOが機能しない背景には、多くの企業が見落としがちな構造的な問題が3つあります。本記事では、その原因と対策を具体的に解説します。

そもそも「RPO」とは何か:期待と現実のギャップ

RPO(Recruitment Process Outsourcing)とは、採用業務の一部または全部を外部に委託するサービスです。求人票の作成・媒体運用・面接日程調整・内定後フォローなど、本来は社内の人事が担っていた業務をアウトソースすることで、採用の効率化とコスト削減を目指します。

しかし日本市場、特にマーケティング・AI・DX領域では、RPOを導入した企業の多くが「期待通りの成果が出ない」という壁にぶつかっています。なぜでしょうか。

RPO導入企業が抱える「期待と現実のギャップ」

期待していたこと

✓ 採用決定数が増える

✓ 採用コストが下がる

✓ 質の高い候補者が来る

✓ 人事の負担が減る

現実だったこと

✗ 事務処理は減ったが…

✗ 採用決定が出ない

✗ 候補者の質が低い

✗ 現場との連携が弱い

その原因は?

① 自社媒体誘導

② 現場介入の限界

③ アナログ放棄

→ 詳しくは本文へ

理由① 自社サービスへの「誘導バイアス」がかかっている

日本国内のRPOサービスの多くは、大手人材企業やメディア企業が提供しています。ここに構造的な問題があります。

RPO担当者には、自社の求人媒体やツールの利用を推奨するよう、暗黙のプレッシャーがかかっているケースもあります。つまり、御社にとって最適なチャネルよりも、自社の売上が上がるチャネルが優先されやすい状況が生まれることがあるのです。

「Indeedが最適なのに、なぜか自社媒体ばかり勧められる…」
「ツールの見直しを提案しても、なかなか動いてくれない」

こうした「誘導バイアス」が、採用チャネルの多様化を妨げ、母集団の質と量を下げる原因になることがあります。特にマーケティング・AI人材のように絶対数が少ない希少職種では、チャネルの選択ミスが採用失敗に直結します。

対策:チャネル選択に「利害関係のない目線」を持ち込む

RPOパートナーを選ぶ際は、自社サービスとの利害関係がないかを確認することが重要です。Indeed・各種スカウト媒体・エージェント・ハローワークなど、あらゆるチャネルをフラットに評価できるパートナーかどうかを見極めてください。

理由② 業務の標準化により現場への介入が限られる

採用の成否を分けるのは、しばしば「現場との連携」です。人事部が把握していない現場の本音、求人票には書かれていないポジションの実態——これらを理解した上で候補者に伝えられるかどうかが、内定承諾率を大きく左右します。

大手RPOの中には、業務の標準化・効率化を優先するため、現場部門との直接連携や、レジュメマッチ会への同席を「契約範囲外」として対応しないケースもあります。

現場介入度の違い:大手RPO vs 実戦型RPO

大手RPO(一般的)

① 求人票の作成・管理

② 面接日程の調整

③ 候補者・エージェントへの連絡

△ 現場同席・レジュメマッチは
対応しない場合もある

実戦型RPO(ウィンスリー)

✓ ①②③に加えて…

✓ レジュメマッチ会に同席

✓ 現場部門と直接連携

✓ 「現場の本音」を候補者に届ける

結果として、RPOが「伝言ゲームの仲介役」になってしまうことがあります。人事と現場の「解像度のズレ」が解消されないまま採用活動が進み、内定を出しても「こんなはずじゃなかった」というミスマッチが発生します。

対策:「現場に入れるか」を必ず確認する

RPOパートナーの選定時に必ず確認したいのが、「レジュメマッチ会や現場部門との打ち合わせに同席できるか」という点です。現場への介入を厭わないパートナーかどうかが、採用の成否を分けます。

理由③ 「効率化」の名のもとにアナログが捨てられている

デジタル化・自動化は採用活動における必須要素です。しかし多くのRPOは、効率を追求するあまり、本来「手間をかけるべき」領域まで自動化・省力化してしまっていることがあります。

代表的な例が2つあります。

① ハローワークの放棄
「ハローワークには良い人材がいない」という思い込みから、多くのRPOはハローワークを活用しません。しかし実際には、大手求人媒体に登録していないが優秀な人材や、地域に根ざした専門人材がハローワーク経由で見つかるケースもあります。担当者と直接リレーションを築き、「このポジションに合う人がいたら積極的に紹介してほしい」と肉声で依頼することで、他社が見落とした候補者へのアクセスが可能になります。

② エージェントへの「メール一本」依頼
数十〜数百社のエージェントに対してシステムで一斉送信するだけでは、エージェント側に「優先して動こう」という動機が生まれません。エージェントも人間です。電話で直接「この案件に本気で取り組みたい、力を貸してほしい」と伝える「肉声でのディレクション」が、候補者の質と速度を変えることがあります。

業界平均3〜6%のスカウト返信率が、エージェントへの積極的なディレクションにより20%以上になる。
— これがアナログの底力です

対策:「泥臭い作業」を厭わないパートナーを選ぶ

デジタル施策とアナログ施策の両方を使いこなすパートナーかどうかを確認しましょう。特にマーケティング・AI・DX領域のように希少人材を採用する場合、「誰もやらない一手」が差別化になります。

まとめ:RPOに求めるべきは「決定数へのコミット」

確認ポイント 一般的なRPO 実戦型RPO
チャネル選択に自社バイアスがないか 自社媒体優先の場合も ✓ 完全フラット
現場部門・レジュメマッチに同席できるか △ 対応しない場合もある ✓ 積極的に介入
ハローワーク・エージェント肉声連絡を行うか 自動化・省略が多い ✓ 徹底的に実施
採用決定数にコミットするか プロセス管理が中心 ✓ 決定数にコミット
専門領域(マーケ・AI・DX)の理解があるか 総合型が多い ✓ 業界出身者のみ

RPOに求めるべきは「事務作業の削減」ではなく、「採用決定という成果へのコミット」です。パートナー選定の基準を「プロセスを代行してくれるか」から「決定数を一緒に取りに行ってくれるか」へと変えることが、採用課題解決への第一歩です。

次回は、「採用代行と採用完遂RPOは何が違うのか:Tactical RPOという考え方」として、ウィンスリーが提唱する新しいRPOの定義をご紹介します。

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