国内でも取り組み始める企業が急増しているデジタルトランスフォーメーション(通称DX)。
今はまさにDX時代の黎明期、あるいは成長期にさしかかっていると言っても過言ではありません。
そんなDX時代の新しい企業の役職として注目を集めているのが、「CDO」です。
本記事では、CDOへのキャリアアップ・転職を検討している方向けに詳しく紹介していきます。
CDOがどういった役職でどのような役割を持っているのか、求められるスキルやニーズのある業界などについて紹介していくので、CDOへの転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
会社のDXを主導するCDOとは
CDOへのキャリアアップ・転職を検討しているのであれば、正しく理解しておかなくてはいけません。
そこでまずはCDOという役職の概要と、関わりの深いDXについて紹介して紹介していきます。
CDOとは
CDOは「Chief Digital Officer」の略称で、企業におけるデジタル分野の最高責任者を指す言葉です。
DXへの取り組みを進めていく場合、DX人材が欠かせません。
DX人材にはさまざまな職種があり、それぞれがあたえられた役割をしっかりとこなすことで、DXは成功へと近づいていきます。
DXは現在さまざまなニュアンスで幅広く利用されている言葉ですが、いわゆる「攻めのDX」の責任者をCDOとして据えるケースが増えています。
CDOはそんなDX分野に関わる人材をまとめあげる役職です。
また、DX人材の指揮をとるだけでなく、
- 新規事業の立案
- 業務の効率化
- 組織の最適化
なども担うことになります。
「デジタル分野の人材を先導し、DXなどデジタル技術を活用した事業や業務を成功に導くポジション」とイメージしてもらえるといいかと思います。
DXとは
CDOに関わりの深いDX。
DXはデジタルテクノロジーの導入によってビジネスに変革をもたらそうという取り組みです。
DX自体の定義は、少々幅広く利用され過ぎてはいますが、一般的に「守りのDX」「攻めのDX」大別されており、
これらを分けて考えるとわかりやすいでしょう。
日本は諸外国に比べるとDXへの取り組みが遅れている印象が強かったものの、最近はDXを推進しようとする動きが業界を問わず活発化していきています。
CDOはこのDXへの取り組みを推進するのに欠かせない役職です。
DXへの取り組みを推進するためにCDOの採用を検討しているという企業も少なくありません。
2016年という少し古いデータにはなりますが、海外だと19%もの企業が、日本国内でも7%の企業が、DXを推進するためにCDOのポジションを設置したというデータもあるほどです。
DXに取り組む企業の割合はこれからさらに高まっていくことが予想されることから、それに比例する形でCDOに対する需要も高まっていくと言えるでしょう。
CDOとCIOの違いは?
CDOという役職が登場する前までは、同じ役割をCIOといわれるポジションが担っていました。
CIOは「Chief Information Officer」の略称で、最高情報責任者と呼ばれる役職です。
ただ、企業にもよるものの、CIOは社内システムの効率化を担う責任者としての位置づけであり、いわゆる情シスの責任者のイメージではあります。DXでいうと、「守りのDX」のトップとなります。
一方、既存ビジネス、サービス全般を根っこからデジタルで変えていく「攻めのDX」の責任者として登場したのが、CDOです。
「攻めのDX」の最高責任者のCDOで、場合によっては情報システム部という垣根をこえ、デジタル技術の導入を進めていける立場にあります。
DXは全社的におこなう横断的なポジションとして、やるべき範囲は多岐に渡るのが特徴となっています。
CDOの仕事内容
CDOへのキャリアアップ・転職を検討しているのであれば、転職した後にどういった仕事を任されるようになるのかについて理解しておかなくてはいけません。
CDOに転職した場合の主な仕事内容は以下の3つです。
- DXを推進する
- デジタル戦略を統括する
- ビッグデータを整備・活用する
それぞれ詳しくみていきましょう。
仕事内容1:DXを推進する
CDOは企業におけるDX分野、主に「攻めのDX」の最高責任者です。
- デジタルテクノロジーを既存のビジネスに取り入れることでどのような変革をもたらすのか
- DXをどのような道筋で進めていくのか
- どのような施策をおこなっていくのか
これらのポイントについて具体的に考え、実行していかなくてはいけません。
具体的な作業についてはDXを推進するチームがおこなっていくことになりますが、チームを取りまとめ、計画通りにDXへの取り組みが行えるようにするのもCDOの大切な役割です。
仕事内容2:デジタル戦略を統括する
デジタル戦略を統括するというのも、大切な仕事の一つです。
社内のデジタル化やDXへの取り組みを推進するための企画の立案などもここに含まれます。
また、社内のデジタル化やDXへの取り組みは社内の一部でのみ実施されるようなものではなく、全社的に実施されるものです。
そのため、他の役職や各部署の責任者も巻き込み、取りまとめる必要が出てくることもあります。
場合によっては外部の人間とのコミュニケーションが必要になることもあるでしょう。
そこでのやり取りやとりまとめも、CDOの大切な仕事の一つになります。
仕事内容3:ビッグデータなどのデータを整備・活用する
DXの推進にはデータが欠かせません。
そのデータを整備し、どうDXに活用していくかを考えるのも、CDOの大切な仕事の一つです。
データの整備自体はシステムである程度おこなえますし、実務の部分はデータサイエンティストがおこなってくれることが多くなっています。
しかし、そこから必要なデータを抽出し、DXにどう活用していくのかについてはCDOが考えなくてはいけません。
投資に対する費用対効果などのデータを整備して活用し、その後のDXへの取り組みをどのように進めていくのかの判断はCDOがおこなっていくことになります。
CDOに求められるスキルとは
CDOへの転職を検討しているのであれば、CDOにどういったスキルが求められるのかを把握しておくことも大切です。
CDOに求められる代表的なスキルとしては、
- 分析スキル
- デジタルテクノロジーに関する知識
- マネジメントスキル
- コミュニケーションスキル
の4つがあげられます。
それぞれのスキルについて詳しくみていきましょう。
スキル1:分析スキル
CDOの仕事内容の一つに「ビッグデータなどのデータを整備・活用する」というものがあります。
DXへの取り組みには改善が必要不可欠ですが、その改善はデータを元におこなわなくては意味がありません。
そのため、CDOには、データを読み解く分析スキルが求められており、分析手法についての知見も当たり前のように持っていることが必要です。
スキル2:デジタルテクノロジーに関する知識
DXはデジタルテクノロジーによって既存のビジネスに変革をもたらす取り組みです。
そのため、DXを主導していくCDOにはデジタルテクノロジーに関する知識も求められます。
DXを進めていくにはどのデジタルテクノロジーを活用していくかを決めなくてはいけないため、
- どのようなテクノロジーがあるのか
- それぞれのテクノロジーでどのようなことが実現できるのか
- 自社のビジネスに活用できそうなテクノロジーにはどういったものがあるのか
といったことを判断できるだけのデジタルテクノロジーに関する深い知識が求められると言えるでしょう。
スキル3:マネジメントスキル
CDOはDXを推進するという大きな役割を担う役職です。
DXの企画立案などもCDOの重要な役割ですが、実際にDXへの取り組みが動き出した後は、DXを推進するチームはもちろん、社内全体をマネジメントしなくてはいけません。
そのため、CDOにはマネジメントスキルも求められます。
CDOが取りまとめるのは社内全体ですので、通常よりも高いマネジメントスキルが求められると考えておきましょう。
スキル4:コミュニケーションスキル
何度も触れてきているとおり、CDOはDXへの取り組みを主導するポジションです。
DXは社内全体でおこなっていくものですので、CDOはDXを推進するチームだけでなく、社内全体の人間とコミュニケーションを図らなくてはいけません。
他の役職や各部署の管理職はもちろん、現場で働く従業員たちとコミュニケーションをとる必要が出てくることもあるでしょう。
そのため、CDOには高いコミュニケーションスキルも求められます。
【業界別】CDOの市場ニーズ
企業におけるデジタル分野の最高責任者であるCDOですが、CDOのニーズは特定の業界に限定されるものではありません。
「DXへの取り組みを推進していきたい」と考えている企業であれば業界を問わずCDOを採用したいと考えています。
DXへの取り組みは今後ますます加速していくことが予想されていますが、その流れと比例する形でCDOへの需要も高まっていくと考えられます。
CDOの平均年収は?
CDOの扱いや求められる役割についてはそれぞれの企業によって異なりますが、役職の一つであるCDOの平均年収はかなりの高水準になっています。
企業の規模にも左右されますが、安くても800万円、高い場合だと1,000万円を超えることも珍しくありません。
実際、求人サイトでCDOの求人をいくつか確認してみましたが、年収が1,000万円以上となっているものが多い印象を受けました。
ただし、企業によっては年収500万円程度でCDOの求人を出しているところもあるので、求める年収や希望に合わせて選ぶようにしてください。
CDOへのキャリアアップ・転職は、転職エージェント「ウィンスリー」がオススメ!
各社から渇望されているCDOですが、CDOへのキャリアアップ・転職には転職エージェントの活用がおすすめです。
特に、DX・デジタル人材専門のブティック型エージェントウィンスリーは、最新の優良求人、非公開求人を数多く取り寄せております。
転職エージェントとは?
転職エージェントとは、転職サイトと同じ人材紹介サービスの一つです。
しかし、転職サイトよりも手厚いサポートが受けられるということもあって、最近は転職エージェントを利用して転職をおこなう方が増えてきています。
転職サイトは、求人情報の検索から応募、応募書類の準備、給与などの待遇面の交渉などを求職者自らが行わなくてはいけません。
一方、転職エージェントは、あなたにあった仕事をプロフェッショナルがリサーチして紹介してくれます。
また、面談などのスケジューリングや応募書類の作成のサポート、さらには待遇面の交渉も行ってくれます。
また、転職エージェントの方が転職サイトよりも保有している求人の数が多い傾向にあるので、データサイエンティストの求人も見つかりやすいというメリットも。
似たような業界から転職する場合はもちろんですが、未経験の方にとってこれほど心強い味方はまずいませんので、ぜひ転職エージェントの利用を検討してみてください。
DX・デジタル人材専門エージェントウィンスリーについて
2012年創業の株式会社ウィンスリーは、当初から「デジタル人材」専門エージェントとして中途採用の支援をしてきました。
特徴は大きく3つ
1.ヘッドハンターがDX・デジタル分野での就業経験あるメンバーが10名在籍
2.採用企業は大手企業中心、候補者もデジタル分野経験者のみ。求人数 約3500
3.ミスマッチがない。2012年創業より半年以内に退職した方は0.8%
(2021年3月現在)
おかげさまで、DX・デジタル分野の中途採用支援では、業界随一となり、採用企業様、候補者様数多くのお問い合わせを頂戴しています。
CDO関連の注目求人
デジタル人材専門エージェントウィンスリーでは、数多くのデジタル分野の求人を取り扱っています。
しかし、CxO関連求人は、重責ポジションであるためオープンではないものが多く、水面下で各エージェントに依頼して採用活動をするケースがほとんどです。(2021年3月22日現在 )
CDOへキャリアアップ・転職をご検討されているのでしたら、まずはエージェントにお問い合わせすることをオススメいたします。