年収とやりがいのバランスについて

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「年収」 か 「やりがい」か?転職結果の結末を左右する優先事項
人がそもそも転職を考えるときというのは、現状のままでは何かしらにおいて不足が生じていると言えます。 “こんなに働いて実績もあるのに、いつまでたっても昇給や昇格が望めない…” とか、 “一体こんなことをやるために、自分はこの会社に入ったのだろうか?” など、そうした壁にぶち当たるのは比較的、きちんと働いてきたら生まれてくる、次なる成長のためのハードルです。転職活動の成功とは、個人の優先する事項によって人それぞれのもの。今回は、候補者の方にとって、真に幸せな転職とは何かを考えてみましょう。

 

やりたいことは、転職しないと実現できないものなのか?
ロジカルに考え、キャリア設計をしよう

当社へご相談に見える候補者さんでも、 “とにかく、もっとやりがいをもって働きたい!” とおっしゃる方は時折いらっしゃいます。この、 「やりがい」 という言葉、実は非常に要注意でもあり、その方がおっしゃる際の背景をよくよく尋ねるようにします。たとえば、面接などで志望動機の中で明確に 「やりたいこと」 を語れることは、相手にプラスの印象を与えることは確かです。これまで積み重ねてきたスキルや実績をもって、ようやく真に実力を発揮できる舞台を目指して、こういうプレゼンテーションができるのなら、それは非常に効果的かもしれません。しかし、反対に、今いる会社で自分が思っているようには評価が得られないということが暗にドライブとなっている場合はどうでしょう?うちでは必ずこう尋ねます。
“では、あなたのやりたいことは、会社を変われば必ずできるものですか?” 。また、“そもそも、会社にやりたいことが用意されているのでしょうか?” と。

もっと言えば、“今いる会社で、やりたいことをできるようにできないでしょうか?” という問いかけもします。当社では候補者の方の過去・現在、そしてこれからという未来における一貫した 「キャリアにおけるロジカルなストーリー」 を大切に考えます。これは、口当たりよく装飾したストーリーではなく、キャリア構築とキャリア設計を、しっかりとした基盤に基づいて考えているのか、そして今その道のどこにいて、この先はどう進むのか?が明確化されている状態を指します。これがないと、やりがいを求めて転職を繰り返し、どこに行っても満たされることなくむなしい結末になってしまうからです。
よくよく理由を聞いてみれば、転職しなくとも同じ会社でやりたいことをできる環境をつくることもできる場合があります。ならば転職をあえてする必要もなく、この方がその方の実績にもなり、結果ハッピーかもしれません。

 

年収は 「額面」 だけで評価するべからず!
手厚い福利厚生や優遇まで視野にいれること

年収アップを最大目標にして転職活動をする方々は結構います。企業側も比較的歓迎しますので、双方の落としどころが一致さえすれば意外とスムーズです。しかし、近視眼になるとちょっとした盲点もあります。それは、「額面だけで見ない」 ということ。たとえば企業によっては福利厚生の手厚さなどは、額面ではわかりませんし、住宅ローンの利率などは 「提携住宅ローン」 といって、利率が優遇される企業もあるのです。また朝昼晩と無料の食事が用意されていて年間でいうと50万ほど可処分所得が増えているケースもあります。
そうしたことをトータルで換算して、年収アップと真実呼べるのかどうか?を私たちはご紹介時にはよくお話ししています。それなので、会社規模全体で見ると、生活面の細かなところまで恩恵があったりするので、額面だけに飛びつかないことも将来的に大切です。

いずれにしろ、私たちが常日頃からお話ししているのは、「転職しすぎないこと」 。単眼でとらえた事柄のみで転職先を選ぶことは絶対に避けたいところです。業界全体の流れ、動きを怜悧に見つめ理解すること、その中で企業規模、文化、風土などトータルに判断します。そのうえでご自身のやりたいことがどう適えられるか?を、バランスよく評価するわけです。
などといったことを申し上げても、 “それでも自分はどうしてもこれがやりたいんだ!” という方には、起業することを勧めます。そこまで明確にやりたいことがあるのなら、何も企業を使う必然性はないので、そういう選択肢もあるからです。しかし、その前に重要な勉強としても、独立後の人的ネットワークをはじめとする経営資源を獲得するためにも、大手企業での勤務経験を勧めています。すなわち、どの優先事項においても、当社では計画性のあるロジカルな軸を候補者のキャリア設計に求めているのです。

「やりがい」 で選ぶにしろ、 「年収」 で選ぶにしろ、真に幸せな転職とは必ず中長期で見ることが大切です。後年、振り返ったとき、「よかった」 と思えるかどうか。企業は営利団体ですから、業績が変動することは避けられません。常に安定しているとは言えないし、買収なども無縁ではない時代です。そうしたことを視野に入れつつ、人生の過程における今、現在、どうプロセスを踏んでいくべきか?こうしたことをしっかりと見据えたうえで、転職活動を進めていくべきなのです。